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退職代行の料金・費用の相場

この記事の結論
  • 料金の相場は運営元で決まります。民間1万〜3万円、労働組合2.5万円前後、弁護士2.75万〜10万円
  • 料金の高さは、交渉できる範囲の広さに比例します
  • 安い業者ほど、あとから「これは別料金です」と言われる余地が残ります
この記事の内容
  1. 結論:退職代行の料金相場は運営元で決まる。安さだけで選ぶと危ない
  2. 労働組合の2.5万円には何が含まれるか
  3. 追加費用が発生する4つの条件
    1. ① 未払い残業代・退職金の請求交渉が必要になった
    2. ② 会社が退職を拒否し、法的な対応が必要になった
    3. ③ 郵送でのやり取りが発生した
    4. ④ 転職先の紹介などオプションを追加した
  4. なぜ民間企業の「1万円台」に注意すべきか
  5. 申し込む前に確認すること3つ
  6. 実体験:代行費用より先に、辞めた後のお金の空白期間を計算しておく
  7. 契約前チェックリスト|追加費用を防ぐ確認ポイント
  8. 次にやること
  9. 出典(2026年9月10日調査)

「退職代行っていくらかかるの」「安い業者を選んだら後から請求されないか不安」——この記事は、その2つに答えます。運営元ごとの相場と、2.5万円という価格に何が含まれていて何が含まれていないか、追加費用が発生する具体的な条件を説明します。

結論:退職代行の料金相場は運営元で決まる。安さだけで選ぶと危ない

運営元 料金相場 交渉権限 追加費用の出やすさ
民間企業 1万〜3万円前後 ❌ できない(伝えるだけ) 低いが「できないこと」を頼むと結局弁護士紹介費が乗る
労働組合 2.5万円前後 ✅ 退職日・有給の調整はできる 低い(金銭交渉が必要になった場合のみ)
弁護士 2.75万〜10万円 ✅ 未払い賃金・損害賠償まで対応 ほぼゼロ(最初から込みで見積もる)

※2026年8月時点の調査。各社の正確な料金は公式サイトで確認してください。

ここが要点

料金の高さは「交渉できる範囲の広さ」に比例します。安い業者ほど何もできない代わりに、後から「これは別料金です」と言われる余地が残ります。

労働組合の2.5万円には何が含まれるか

労働組合系の退職代行が2.5万円前後で提示している料金には、通常これらが含まれます。

  • 会社への退職の意思表示(電話・メール・書面)
  • 退職日の調整交渉
  • 有給消化の交渉
  • 会社からの連絡の窓口代行(本人への直接連絡を止める)
  • LINEでの無制限相談

労働組合には憲法28条と労働組合法で保障された団体交渉権があるため、民間企業にはできない「退職日をいつにするか」「残っている有給を使わせるか」の交渉ができます。ここが2.5万円という価格の核です。

含まれていないのは、次の章で説明する「お金が絡む交渉」です。

追加費用が発生する4つの条件

申し込んだ後に「思ったより高くついた」となる典型パターンは、だいたいこの4つです。

① 未払い残業代・退職金の請求交渉が必要になった

労働組合や民間企業は、退職の意思表示と一部の労働条件交渉はできますが、金銭の請求交渉は原則できません。ここに踏み込むと、弁護士でない者が報酬目的で法律事務を扱う「非弁行為」(弁護士法72条で禁止)に当たる可能性があります。

未払いがある場合、多くの労働組合系サービスは「弁護士への切り替え・紹介」を案内します。ここで追加費用が発生します。料金は着手金と成功報酬の組み合わせで、事務所ごとに大きく異なります。必ず個別見積もりで確認してください。

なお、この「弁護士への紹介」自体に注意が必要な事件が起きています。2026年2月、業界最大手の一つだった「モームリ」の運営会社社長らが、顧客を提携弁護士に紹介して紹介料を受け取っていた疑い(非弁提携・弁護士法違反)で逮捕・起訴されました。「弁護士を紹介します」という案内が、実は紹介料目当てだったという構図です。紹介された弁護士をそのまま使う義務はありません。未払いの請求が必要になったら、自分で法律事務所を選び直すこともできます。

② 会社が退職を拒否し、法的な対応が必要になった

退職は労働者側の意思表示だけで成立する権利です。期間の定めのない雇用契約(正社員など)であれば、民法627条により申し入れから2週間で雇用は終了します。会社の承認は要りません。ただし会社側が損害賠償をちらつかせて拒否してくるケースでは、法律の専門知識での応答が必要になり、労働組合の範囲を超えます。この場合も弁護士への切り替えが必要になり、追加費用が発生します。

③ 郵送でのやり取りが発生した

貸与物の返却・離職票や源泉徴収票の受け取りなどで、会社と書面のやり取りが必要になることがあります。多くの業者はここまで料金に含めていますが、一部は書留郵送費(数百円〜)を実費として別請求します。契約前に「郵送費は込みか」を確認してください。

④ 転職先の紹介などオプションを追加した

退職代行の中には、転職エージェントとの提携で「退職代行費用が実質無料」をうたうものがあります。これは転職先が決まった時点で企業側から紹介料が入る仕組みで、利用者への追加請求ではありません。ただし「転職はまだ考えていない」段階で急かされて登録すると、望まない転職活動に巻き込まれることがあります。ここは費用ではなく時間のコストとして注意してください。

なぜ民間企業の「1万円台」に注意すべきか

民間企業の退職代行の中には、相場を大きく下回る1万円台の価格を出しているところもあります。安いこと自体は悪くありませんが、確認すべきは「その価格で何をしてくれるか」です。

  • 退職の意思を1回伝えるだけで完了か
  • 会社から本人へ直接連絡が来た場合のフォローはあるか
  • 有給消化や退職日について、会社と少しでも押し問答になった場合どうなるか

「交渉もできます」とうたう格安の民間業者は避けてください。前述のとおり、法律上できないことをできると言っている時点で、その業者の説明全体を信用する根拠がなくなります。

申し込む前に確認すること3つ

料金表だけでは追加費用の有無は分かりません。無料相談の時点で、次の3つを質問してください。

  1. 「この見積もりに含まれていないものは何ですか」 — 含まれるものより、含まれないものを聞いた方が早く分かります
  2. 「追加費用が発生するとしたら、どんなケースですか」 — 具体的な条件を答えられない業者は避ける
  3. 「全額後払いですか、前払いですか」 — 業者によって異なり、退職前に全額前払いを求められるケースもあります

これで曖昧な返事をする業者は、契約後にも曖昧な対応をする可能性が高いです。

実体験:代行費用より先に、辞めた後のお金の空白期間を計算しておく

私の場合

私自身は2026年に退職代行を使わず自分で退職しましたが、辞めた後の失業保険とハローワークの手続きを実際に経験しました。そこで痛感したのは、退職代行の費用そのものより、退職から失業保険が振り込まれるまでの間、収入がゼロになる期間があるということです。

退職日から失業保険の初回振込までの流れ。退職日、目安2週間で離職票が届く、ハローワークでの求職の申込みが起点、待期7日、自己都合なら原則1ヶ月の給付制限、認定日のあとに初回振込
お金が振り込まれるまでの流れ。すべての日数は「ハローワークで求職の申込みをした日」から数えます。ここが遅れると、振込も同じだけ後ろにずれます。

自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加えて原則1ヶ月の給付制限があり、申請してすぐには振り込まれません(2025年4月の雇用保険法改正で2ヶ月から1ヶ月に短縮。ただし5年以内に3回以上の自己都合退職があると3ヶ月に延びます)。実際の振り込みはさらに認定日を挟んだ後になります。退職代行の2.5万〜7万円という費用そのものは大きな額ではありませんが、それとは別に、この空白期間の生活費を先に確保しておく必要があります。

住民税も、辞めた翌月以降は給与天引きから自分での直接納付に切り替わり、まとまった金額の請求が来ます。退職代行の料金だけを見て予算を組むと、この後続の出費で慌てることになります。

契約前チェックリスト|追加費用を防ぐ確認ポイント

ここまでの内容を、無料相談の前に自分でも確認できる形にまとめました。1つずつ確かめてください。

  • □ 見積もりに「含まれていないもの」を聞いたか
  • □ 未払いの残業代・退職金の請求が必要になりそうか(あれば弁護士対応・追加費用の可能性がある)
  • □ 会社が退職を拒否しそう、または損害賠償を持ち出してきそうか(あれば労働組合の範囲を超え、弁護士対応が必要)
  • □ 離職票・源泉徴収票・貸与物の返却など、郵送でのやり取りが発生するか。その郵送費が料金に含まれるか
  • □ 転職エージェント提携のオプションを勧められた場合、今すぐ転職活動をする意思があるか(無ければ保留してよい)
  • □ 支払いは前払いか後払いか、タイミングを確認したか

1つでも「分からない」があれば、無料相談でそこだけ聞いてから申し込んでください。

次にやること

料金表だけで比較しないでください。無料相談で「このケースだと追加費用は発生しますか」と自分の状況を伝えて具体的に聞く、これが次の1歩です。ほとんどの相談はLINEで匿名・無料です。


※本記事は2026年8月時点の調査に基づく一般的な情報です。料金・条件は各社・各制度で変わるため、契約前に必ず公式サイトおよび最新の制度情報をご確認ください。医療・法律の個別判断が必要な場合は、専門家(弁護士・社会保険労務士・医師)にご相談ください。

出典(2026年9月10日調査)

  • 民法627条(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089#Mp-At_627(期間の定めのない雇用は解約の申し入れから2週間で終了すると定めた条文を確認)
  • 弁護士法72条(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205#Mp-At_72(弁護士でない者が報酬目的で法律事務を扱うことを禁じた条文を確認)
  • 日本国憲法第28条(国立国会図書館「日本国憲法の誕生」) https://www.ndl.go.jp/constitution/etc/j02.html(勤労者の団体交渉権を保障する条文を確認)
  • 雇用保険の給付制限期間の変更(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001293213.pdf(2025年4月から自己都合退職の給付制限が原則2ヶ月から1ヶ月に短縮された旨を確認)
  • 退職代行「モームリ」社長らの逮捕報道(弁護士ドットコムニュース) https://www.bengo4.com/c_1009/n_19954/(2026年2月、非弁提携・弁護士法72条違反の疑いで逮捕された経緯を確認)

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退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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