辞めたあとまで分かる退職ガイド 辞める前の不安から、辞めたあとの手続きまで
ホーム › 退職代行はクズ・甘え?そう言われる理由と実際に使う人のデータ
本ページはプロモーションが含まれます

退職代行はクズ・甘え?そう言われる理由と実際に使う人のデータ

この記事の内容
  1. 結論:イメージと実データには、はっきりしたズレがある
  2. 退職代行が「甘え」「クズ」と言われるのはなぜか
  3. 実際に使っているのは、どんな人か
  4. 「言えない」理由は、性格の弱さではなく人間関係の負担
  5. それでも、気持ちが晴れないなら
  6. 次にやること

退職代行を使おうか考えていて、「甘えだと思われないか」「クズだと言われないか」が引っかかっている——この記事はその不安に答えます。結論を先に言うと、「甘え」という評価は、実際に使っている人たちのデータとは合っていません。 なぜそう言われるのかの理由と、実際に使っている人がどんな人たちなのかを、公表されている調査データで説明します。

結論:イメージと実データには、はっきりしたズレがある

世間のイメージ 公表されている実データ
我慢が足りない人が使う 利用者は一般の離職者より協調性が高く、責任感が強い傾向【パーソル総合研究所調べ】
一部の特殊な人が使う 大企業の15.7%が退職代行での退職を経験【東京商工リサーチ調べ】
逃げたいだけ 利用理由の1位は「精神的に限界で自分では動けない」(32.5%)【弁護士法人mamori調べ】
ズボラな若者の流行り 離職者の5.1%(20人に1人)が利用しており、もはや一部の現象ではない【パーソル総合研究所調べ】
ここが要点

イメージが先にあって、あとから理由が後付けされている状態です。一次データを見ていくと、順番が逆だったことが分かります。

退職代行が「甘え」「クズ」と言われるのはなぜか

理由は単純です。評価している人と、使っている人が、違う時代の労働観で生きているからです。

50代以上の世代には「会社のために一生懸命働けば、自分や家族の生活が守られる」という前提がありました。終身雇用と年功序列、右肩上がりの給与がその前提を支えていました。

この世代にとって「自分から辞めると言えない」は、理解しにくい感覚です。「言えばいいだけなのに、なぜお金を払ってまで」と映ります。

一方、いまの20〜30代は、その前提の中で働いていません。いつ雇用が不安定になるか分からない環境で、給与も右肩上がりとは限らない中で働いています。会社に「一生懸命尽くせば報われる」という信頼の土台が、そもそも違います。

つまり「甘え」という評価は、評価する側の時代の物差しを、違う時代を生きている人に当てはめているだけです。

物差しの違う人を「甘え」と断じるのは、評価とは呼べません。

実際に使っているのは、どんな人か

ここが一番誤解されている部分です。

パーソル総合研究所が2025年8月21日〜9月1日に実施した定量調査(20〜50代1,829名、うち退職代行利用者52名)では、退職代行の利用者について次のことが分かっています。

  • 一般の離職者と比べて、協調性が高く、責任感が強い特徴が見られた
  • 年代は20〜30代が約5割
  • 前職の在籍期間は「1年未満」が約4割で、一般離職者の約2倍

「協調性が高く責任感が強い」という結果は、世間のイメージと正反対です。

むしろ、人間関係を大事にしすぎて、自分から「辞めます」の一言が言えなくなっている人たちという像が見えてきます。責任感が強いからこそ、直接顔を合わせて気まずい思いをするより先に、限界を迎えてしまう。そう読むほうが、データに合っています。

東京商工リサーチの調査(大企業対象)でも、利用年代は20代が約6割、50代以上も約1割という結果が出ています。20代・30代が中心ではあるものの、「一部の特殊な若者だけ」ではなく、幅広い年代にすでに広がっている選択肢です。

「言えない」理由は、性格の弱さではなく人間関係の負担

弁護士法人mamoriが20〜30代550人に行った調査では、退職代行を使う理由として最も多かったのが「精神的に限界で自分では動けない」(32.5%)でした。制度や手続きが分からないから使う、という理由ではありません。

上司との関係性への恐怖、対面で話すこと自体への心理的負担——これが、自分の口で言えない最大の理由になっています。「言えばいいだけ」と外から見えることが、本人にとっては体が動かないほどの負担になっている。この差が、「甘え」という評価とすれ違う根っこです。

なお、辞めること自体は法律で守られた権利です。無期雇用の正社員であれば、会社の同意がなくても、退職の意思を伝えてから2週間で退職できます(民法627条)。

誰の許可もいりません。

辞める権利のほうが先にあって、退職代行はその権利を行使する手段の1つにすぎません。

それでも、気持ちが晴れないなら

ここまでデータを並べても、「それでも会社の人には申し訳ない」という気持ちが残る人はいると思います。

それは自然な感情です。責任感が強い人ほど、そう感じます。

ただ、その申し訳なさと、実際に体を壊すまで働き続けることは、天秤にかけていい話ではありません。限界まで我慢することは美徳ではなく、ただの先送りです。 心身の不調がすでに出ている場合は、退職の判断とは別に、医師や産業医に相談してください。

次にやること

退職代行を使うこと自体に「甘え」の要素がないことは、ここまでのデータで説明した通りです。次にやることは1つ、LINEなどの無料相談で、自分の状況を話してみることです。相談しただけでは契約になりません。「まだ迷っている」段階で聞いてもらって構いません。


※本記事は2026年8月時点の公表データに基づきます。統計の詳細・最新の数値は各出典の一次情報でご確認ください。

出典 - 東京商工リサーチ「『退職代行』による退職、大企業の15.7%が経験」https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201481_1527.html - パーソル総合研究所「離職の変化と退職代行に関する定量調査」https://rc.persol-group.co.jp/news/release-20251202-1000-1/ - アルバトロス(退職代行モームリ利用者調査)https://webtan.impress.co.jp/n/2024/08/22/47559 - 弁護士法人mamori「退職代行に関する意識調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000135532.html

当サイト運営者

退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

あわせて読みたい