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国民年金の追納はしたほうがいいか

ぜんたいの流れ
  1. 1免除・猶予を受ける
  2. 2追納するか判断
  3. 3年金事務所へ申込
  4. 4納付書で追納
  5. 5年金額に反映
この記事の内容
  1. 結論:まず何をするか
  2. 追納とは何か:免除・猶予を受けた分を、あとから納める制度
  3. 追納できる人・期間
  4. 追納すると年金額はどう変わるか
  5. 早いほうがいい理由:3年を過ぎると加算額が付く
  6. 追納しなくてもいいケース
  7. 手続きの流れ
  8. 次にやること

退職して国民年金の保険料が払えず、免除や納付猶予を受けた人向けの記事です。「あとから追納できる」と聞いたけれど、無理してまで払う価値があるのか、将来の年金額がどれくらい変わるのか分からず判断できずにいませんか。

結論を先に言うと、追納は「早く」「余裕があるうちに」やるほど得になる仕組みです。ただし、目の前の生活費を削ってまで急ぐ必要はありません。

順番に整理します。

結論:まず何をするか

状況 やること
免除・猶予中で生活が厳しい 追納は急がない。まず生活の立て直しを優先する
免除・猶予から3年以内 加算額が付かないうちに、余裕がある分だけ追納する
免除・猶予から3年以上経った 加算額が付いた金額になる。それでも老後の年金額を増やしたいなら追納する
免除・猶予から10年経った 追納の権利自体が消える。追納はもうできない
ここが要点

追納は「義務」ではなく「選択肢」です。 追納しなかったからといって、免除・猶予を受けたこと自体が取り消されるわけではありません。追納しない場合は年金額が少なくなるだけで、未納(何の手続きもしないまま払わなかった状態)とは扱いが違います。

追納とは何か:免除・猶予を受けた分を、あとから納める制度

国民年金には、収入が少ないときに保険料の納付を「免除」または「猶予」してもらえる制度があります(全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除・納付猶予・学生納付特例)。

退職して収入が無くなった・減った場合、市区町村役場や年金事務所で申請すれば、この免除・猶予が認められることがあります。

追納は、この免除・猶予を受けた期間の保険料を、あとから納めることで、その期間を「全額納付した期間」に近づける制度です(国民年金法第94条)。

免除・猶予を受けた期間は、何もしなくても老齢基礎年金の受給資格期間(年金をもらえる権利があるかどうかの判定)には含まれます。追納するかどうかで変わるのは、もらえる年金の「金額」のほうです。

追納できる人・期間

追納できるのは、次の両方に当てはまる人です。

  • 国民年金の保険料について、全額免除・一部免除・納付猶予・学生納付特例のいずれかを受けたことがある
  • その承認を受けた月から10年以内である(国民年金法第94条第1項)

10年を過ぎると、追納の権利そのものが消滅します。あとから「やっぱり払いたい」と思っても、その期間分については払えなくなります。

追納する順番にも決まりがあります。古い期間から追納するのが原則で、直近の期間だけを先に払う、といった選び方はできません(国民年金法第94条第2項、日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」2026年9月確認)。

追納すると年金額はどう変わるか

老齢基礎年金の金額は、保険料を納めた月数によって決まります。免除・猶予の種類によって、追納しない場合に年金額へ反映される割合が違います。追納すると、その期間が「全額納付」の扱いに変わるため、将来もらえる年金額が増えます。

具体的にどれくらい増えるかは、免除の種類・追納する月数・その年度の年金額改定によって人ごとに変わるため、全国一律の金額は存在しない(日本年金機構も個別の試算は「ねんきんネット」の利用を案内しており、一律の早見表は公表していない。2026年9月確認)。ただし、仕組みとしては次の関係になります。

状態 年金額への反映のされ方
全額納付 満額どおり反映される
全額免除のまま追納しない 満額の2分の1が反映される(国庫負担分)
4分の3免除のまま追納しない 満額の8分の5が反映される
半額免除のまま追納しない 満額の8分の6が反映される
4分の1免除のまま追納しない 満額の8分の7が反映される
納付猶予・学生納付特例のまま追納しない 年金額には反映されない(0)
未納(何の手続きもしていない) 年金額には反映されない(0)

(日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」2026年9月確認)

追納しない場合と未納の場合を混同しないでください。 全額免除・4分の3免除・半額免除・4分の1免除を受けた期間は、追納しなくても年金額の一部(国庫負担分)が上の割合で反映されます。一方、納付猶予・学生納付特例を受けた期間は、追納しない限り年金額には反映されません(未納と同じ0の扱いです)。ただし、納付猶予・学生納付特例も受給資格期間(年金をもらえる権利があるかどうかの判定)には算入されます。この点は未納と違うので、「払えないから」と免除・猶予の申請自体を諦めるのは避けたほうがいい判断です。

年間の受給額でどれくらいの差になるかは、日本年金機構の「ねんきんネット」で自分の記録をもとに試算できます。追納するかどうか迷う場合は、まずこの試算を見てから判断するのが確実です(具体的な試算結果は個人ごとに異なるため、本記事では一律の金額は示しません)。

早いほうがいい理由:3年を過ぎると加算額が付く

追納する保険料の金額は、免除・猶予を受けた当時の金額がそのまま適用されるわけではありません。

免除・猶予を受けた年度の翌々年度を過ぎてから追納する場合、当時の保険料額に一定の「加算額」が上乗せされます(国民年金法第94条第3項、日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」2026年9月確認)。つまり、追納が遅くなるほど、同じ期間を埋めるのに払う金額が増えます。

  • 免除・猶予を受けてから3年度目まで:当時の保険料額のまま追納できる
  • 4年度目以降:加算額が上乗せされた金額になる

加算額は年度ごとに定められており、日本年金機構が公式ページ「国民年金保険料の追納制度」で、追納する年度ごとに加算額を上乗せした月分保険料額の一覧表を公表しています。たとえば令和8年度中に追納する場合、直近の令和6年度・令和7年度分には加算額が付かず(令和7年度の全額免除分は月17,510円)、古い平成28年度の全額免除分は加算額込みで月16,850円です(日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」2026年9月6日確認)。自分が実際に払う金額は、この一覧表と、申し込み後に送られてくる納付書で確認できます。いずれにせよ、「早く追納するほど安く済む」という向きは変わりません。生活に少し余裕が出てきたタイミングで、まず古い免除期間から埋めていくのが基本的な考え方になります(追納は古い期間からが原則のため)。

追納しなくてもいいケース

追納は得な制度ですが、無理をしてまでやるものではありません。次のような場合は、急いで追納しなくても不利益は大きくありません。

  • 目の前の生活費・緊急資金を削ってまで追納する場合:老後の年金額より、今の生活の安定を優先すべき場面です
  • すでに厚生年金に加入し直し、将来受け取る年金の柱が厚生年金になる見込みが強い場合:国民年金部分の増額分の影響が相対的に小さくなります
  • 10年以内に一括で払う余裕ができる見込みが立っている場合:焦って一部だけ追納するより、まとめて計画したほうが管理しやすいこともあります

追納するかどうかは、「今の生活を守れているか」を先に確認してから判断してください。年金額は大事ですが、今の暮らしを壊してまで増やすものではありません。

手続きの流れ

追納の手続きは、次の順番で進みます。

  1. 免除・猶予の申請をする(まだ受けていない場合):市区町村役場の国民年金担当窓口、または年金事務所で申請します
  2. 追納するかどうかを判断する:ねんきんネットで年金見込額を確認し、生活に無理のない範囲で決めます
  3. 年金事務所に追納の申し込みをする:「国民年金保険料 追納申込書」を、窓口または郵送で提出します(電話では申し込めません。街角の年金相談センターでは手続きできない点にも注意してください)(日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」2026年9月確認)
  4. 送られてきた納付書で納付する:金融機関・コンビニ・口座振替などで支払います
  5. 翌年以降の年金記録・見込額に反映される:ねんきんネットや「ねんきん定期便」で確認できます

申し込み先や必要書類は年金事務所によって案内が変わることがあるため、事前に管轄の年金事務所に電話で確認してから動くと二度手間になりません。

次にやること

まずはねんきんネットで自分の年金記録と、追納した場合・しなかった場合の見込額の差を確認してください。生活に無理のない範囲で追納するかどうかは、それを見てから判断すれば十分です。

当サイト運営者

退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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