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退職代行の電話は録音される?会社との通話の録音は証拠になるか

この記事の結論
  • 通話当事者自身が自分の電話を録音すること自体は、電気通信事業法4条の「通信の秘密」の直接の対象ではなく、原則として違法ではない(総務省FAQ)
  • 無断(秘密)録音は民事訴訟で原則として証拠能力が認められるが、収集方法が反社会的、または相手の権利侵害の程度が大きい場合は否定されうる(東京高判昭和52年7月15日などの整理)
  • 退職代行業者が会社への電話そのものを録音しているかは運営会社ごとに異なり、公式ページで明記されているかは検索した範囲では確認できなかった。証拠を残したいなら申し込み前に直接確認するのが確実
  • 録音した音声を無断でSNS等に公開すると、相手のプライバシー侵害として別の問題になりうる
この記事の内容
  1. 結論:録音は違法ではなく、証拠にもなり得る
  2. なぜ録音が話題になるのか
  3. 退職代行業者は会社への電話を録音しているか
  4. 自分で会社との電話を録音するのは合法か
  5. 録音を証拠として使うためのチェックリスト
  6. それでも不安なとき
  7. 次にやること

退職代行を使って会社を辞めようとしている方向けの記事です。担当者が会社にかけてくれる電話や、会社から本人にかかってくる電話は録音されているのか、後で「言った・言わない」になったときに証拠として使えるのかを、法律の根拠とあわせて整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 退職代行に会社への電話を頼んだが、実際どんなやり取りがあったのか自分では分からない
  • 会社が「損害賠償を請求する」「辞めさせない」など強い言葉を使ってきた場合に備えて、証拠を残しておきたい
  • 自分で会社と電話するとき、相手に無断で録音してもいいのか不安

結論:録音は違法ではなく、証拠にもなり得る

論点 結論 根拠・理由
自分(通話の当事者)が会社との電話を録音するのは違法か 原則違法ではない 電気通信事業法4条の「通信の秘密」について、総務省FAQ(Q2-2)は「通話の当事者が自ら保存する通話内容の記録などは、通信の秘密の保護対象にならない可能性がある」としている(総務省「通信の秘密」FAQ。2026年9月16日原文確認)
無断(秘密)で録音した音声は民事裁判の証拠として使えるか 原則使える 民事訴訟では秘密録音は原則として証拠能力を否定されず、収集方法が著しく反社会的な場合に限り否定されうるという整理が複数の弁護士事務所の解説で共通している(東京高判昭和52年7月15日。事案は電話ではなく対面での接待中の会話を隣室で録音したもので、判決文の原文は裁判所の判例検索でも確認できていない)
退職代行業者が会社にかける電話を録音しているか 運営会社による 退職代行Jobs・弁護士法人ガイアの公式サイトを直接確認したが、通話録音についての記載は見当たらなかった(2026年9月16日確認)。退職代行各社の録音対応を横断的にまとめた公的資料・業界団体の公表資料は検索した範囲では見当たらなかった(2026年9月18日確認)。他社の対応は個別に問い合わせて確認する必要がある
録音した音声を無断で公開してよいか よくない 通話当事者以外の目に触れる形で公開すると、相手のプライバシー侵害として不法行為(民法709条)の問題になりうる
ここが要点

「無断で録音したら違法」という思い込みは誤りです。自分が参加している電話を自分で記録すること自体は、法律で一律に禁止されているわけではありません。ただし「録音した音声をどう使うか」は別の話です。

なぜ録音が話題になるのか

退職の場面で録音が話題になるのは、次のようなケースで後から言い分が食い違いやすいからです。

  • 会社側が「損害賠償を請求する」「懲戒解雇にする」など、強い言葉で引き止めようとした
  • 離職票や源泉徴収票の発行を「渡さない」と言われた
  • 退職代行を使ったことについて、会社から本人に直接連絡が来て、口調が厳しかった

調査した範囲では、こうしたやり取りは後になって「そんなことは言っていない」と食い違いが起きやすいとされています。録音は、そのときに実際に何が話されたかを客観的に残しておく手段の一つです。ただし、揉め事を前提に身構えすぎる必要はありません。多くの退職は、特別なトラブルなく手続きが進みます。

退職代行業者は会社への電話を録音しているか

退職代行を使うと、会社への電話は基本的に担当者が本人の代わりにかけるため、本人はその通話に同席しないことがほとんどです。そのため「録音されているか」は、依頼した退職代行業者の運営方針次第になります。

  • 対応記録(いつ・誰が・何を伝えたか)をメモや報告書として本人に共有するサービスが多い(調査した範囲では)
  • 通話そのものを録音しているかどうかは、公式サイトのよくある質問や利用規約に明記されていないことが多い(退職代行Jobs・弁護士法人ガイアの公式サイトを直接確認したが記載なし。2026年9月16日確認)
  • 録音の有無や記録の残し方が不安な場合は、申し込み前に運営会社へ直接問い合わせて確認するのが確実

退職代行Jobs は公式サイトで労働組合と連携した会社との交渉対応を案内しています(2026年9月16日確認)。ただし会社とのやり取りをどう記録・共有するかについての記載は公式サイトには見当たりませんでした。弁護士法人ガイア は弁護士が運営するため、会社とのやり取りが後々証拠として必要になった場合の対応まで含めて相談できます(対応内容の詳細は申し込み前に公式ページで確認してください。2026年9月時点の調査)。

ここが要点

証拠を残したいなら、「会社とのやり取りをどう記録・共有してくれるか」を、退職代行に申し込む前に直接聞いておくのが一番確実です。

自分で会社との電話を録音するのは合法か

退職代行を使っていても、会社から本人のスマホに直接電話がかかってくることがあります。この場合、自分が話している電話を自分で録音すること自体は、前述のとおり原則として違法ではないと整理されています(電気通信事業法4条の直接の対象は電気通信事業者が管理する通信であり、通話当事者自身が保存する録音記録は保護対象にならない可能性がある、という総務省「通信の秘密」FAQの整理。2026年9月16日原文確認)。

ただし、次の2点には注意してください。

  • 録音していることを黙っている分には問題になりにくいが、録音データを勝手に公開するのは別問題:相手に無断で取得した録音を、本人の同意なくSNSや第三者に公開すると、プライバシー侵害として不法行為責任(民法709条の損害賠償)が生じる場合があります
  • 社内規則や会社支給の端末での録音には別の制約がある場合がある:会社支給のスマホやPCで録音・保存する場合は、情報管理規程などに抵触しないか確認が必要です

会社側が先に「この通話は録音している」と案内してくることもあります。これは会社側が対応品質やトラブル防止のために行っていることが多く、それ自体が違法というわけではありません。

録音を証拠として使うためのチェックリスト

いざというとき慌てないよう、電話の前後で次を確認しておくと安心です。

□ 録音した日時・相手の氏名や役職をメモに残した □ 録音データは編集せず、元のファイル形式のまま保存した □ 録音データのバックアップを、スマホ本体以外の場所(クラウド・PC)にも取った □ 誰が・いつ・何を話したかを、録音とは別にその日のうちにメモでも記録した □ 録音データを第三者やSNSに無断で公開していない

それでも不安なとき

「録音していることがバレたら余計にこじれるのでは」と不安になる方もいますが、録音そのものは自分の身を守るための記録であり、後ろめたく思う必要はありません。それでも会社とのやり取りを考えるだけで動悸がする、眠れないといった不調がある場合は、録音や証拠集めより先に、医師や産業医に相談してください。

次にやること

まず、退職代行に申し込む前に「会社とのやり取りをどう記録・共有してくれるか」を運営会社へ直接確認してください。 録音の有無にかかわらず、対応記録が残る形にしておくことが、後で揉めたときの一番の備えになります。


※本記事は2026年9月時点の一般的な情報整理です。個別の状況によって法的な評価は異なる場合があります。判断に迷う場合は、弁護士や労働基準監督署にご確認ください。

出典 - 電気通信事業法4条(通信の秘密)、総務省「通信の秘密」FAQ Q2-2(2026年9月16日原文確認) - 民法709条(不法行為による損害賠償) - 秘密録音の民事訴訟における証拠能力に関する解説・東京高判昭和52年7月15日の紹介(たくみ法律事務所コラム・BUSINESS LAWYERS等、複数の独立した弁護士事務所コラムで事案の内容・結論の向きが一致することを2026年9月18日に再確認。判決文の原文は裁判所の判例検索でも確認できず、本文にその旨を明記) - 退職代行Jobs公式サイト(jobs1.jp)・弁護士法人ガイア公式サイト(gaia-law-office.jp)を直接確認(2026年9月16日)。通話録音についての記載は見当たらず - 退職代行各社の録音対応を横断的にまとめた公的資料・業界団体の公表資料の有無を検索で確認(2026年9月18日)。該当資料は見当たらず

当サイト運営者

退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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