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国民健康保険の減免

この記事の結論
  • 退職者が使える可能性のある国保の軽減は主に3種類。①非自発的失業者の軽減=特定受給資格者・特定理由離職者(離職理由コード11,12,21,22,23,31,32,33,34)が対象で、前年の給与所得を100分の30とみなして保険料を算定(国民健康保険法施行令に基づく制度、根拠条項は自治体資料により表記に幅があり要確認)
  • ②均等割・平等割の法定軽減=世帯の前年所得が基準以下なら7割・5割・2割が軽減される全国共通の仕組みで、令和8(2026)年度は「43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)」等の式で判定され、多くの自治体で申請不要(所得が申告されていれば自動判定)
  • ③自治体独自の条例減免=倒産・解雇・廃業等で前年より収入が3割以上減った場合などに使える制度で、基準は自治体ごとに異なり要申請
  • ①と③は自分から申請しないと適用されない
ぜんたいの流れ
  1. 1離職
  2. 2受給資格者証を受取
  3. 3市区町村窓口へ申請
  4. 4軽減適用
この記事の内容
  1. 結論:退職者が使える3つの軽減・減免
  2. ①非自発的失業者の軽減:会社都合・一部の自己都合が対象
  3. ②均等割・平等割の法定軽減:所得が低ければ申請不要で自動適用
  4. ③自治体独自の条例減免:収入が大きく減った場合
  5. 申請の流れと持ち物
  6. 実体験について、正直に書きます
  7. 次にやること

この記事は、退職して国民健康保険(国保)に加入したら「思っていたより保険料が高い」と驚いた人に向けて書いています。 結論から言うと、退職者が使える可能性のある軽減・減免制度は主に3種類あり、そのうち2つは自分から市区町村の窓口に申請しないと適用されません。ここでは、それぞれの対象条件と軽減される内容を、自治体の公式ページで確認できた範囲で整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 会社を辞めた途端、国民健康保険料の通知が来て金額に驚いた
  • 会社都合で辞めたのに、軽減制度があるのか無いのか分からない
  • 収入が減っているのに、前年の所得を基準に保険料が計算されて納得がいかない

その戸惑いは当然です。国保の保険料は原則として「前年の所得」をもとに計算されるため、退職して今の収入が下がっていても、すぐには反映されません。ただし、それを埋め合わせる軽減・減免の仕組みが用意されています。まずは自分がどの制度に当てはまるかを知ることから始めます。

結論:退職者が使える3つの軽減・減免

退職者に関係する国保の軽減・減免は、性格の異なる3つがあります。

制度 対象になりやすい人 申請
①非自発的失業者の軽減 会社都合退職、雇止めなど(離職理由コードで判定) 必要(自動適用されない)
②均等割・平等割の法定軽減(7割・5割・2割) 前年の世帯所得が基準以下の人 原則不要(所得を申告していれば自動判定)
③自治体独自の条例減免 倒産・解雇・廃業等で収入が大きく減った人 必要
ここが要点

「①と③は申請しないと適用されない」という点が最も重要です。国保は所得に応じて自動計算される部分もありますが、失業を理由にした軽減は、市区町村の窓口に自分から届け出て初めて反映されます。何もしなければ、軽減されないまま満額の保険料が請求され続けます。

①非自発的失業者の軽減:会社都合・一部の自己都合が対象

会社の倒産・解雇・雇止めなどで離職した人を対象に、前年の給与所得を実際より低く見積もって保険料を計算する制度です。

項目 内容
対象 雇用保険の「特定受給資格者」(倒産・解雇等)、または「特定理由離職者」(雇止め等)で、離職時65歳未満の人
離職理由コード 11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか(離職票または雇用保険受給資格者証に記載)
軽減内容 前年の給与所得を100分の30とみなして保険料を算定(給与所得以外の所得は対象外)
軽減期間 離職日の翌日が属する月から、翌年度末まで
必要書類 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)、本人確認書類

出典を確認できた西宮市・渋谷区・宝塚市の公式ページでは、この対象条件・軽減内容・軽減期間の3点が一致していました(西宮市「非自発的失業者に対する国民健康保険料の軽減について」、渋谷区「非自発的失業者の国民健康保険料の軽減」、宝塚市「国民健康保険における非自発的失業者に対する軽減措置について」、いずれも2026年8月31日確認)。根拠条項は、厚生労働省の通知(平成22年6月10日保国発第610001号)で「国民健康保険法施行令第29条の7の2第2項」と明記されているのを確認しました(2026年8月31日確認)。

ここが要点

自分の離職理由コードが対象かどうかは、離職票よりも雇用保険受給資格者証のほうが確実に判定できます。ハローワークで失業保険の手続きをした際に交付されるので、退職後まだ受け取っていない場合は先にハローワークでの手続きを済ませてください。

②均等割・平等割の法定軽減:所得が低ければ申請不要で自動適用

これは退職者に限らず、国保加入世帯全体に共通する仕組みです。世帯の前年の所得が一定基準以下だと、保険料のうち「均等割」「平等割」の部分が7割・5割・2割のいずれかで軽減されます。

板橋区の公式ページで確認できた令和8(2026)年度の基準額は次のとおりです。

軽減割合 基準となる所得(世帯の合計)
7割軽減 43万円 +10万円×(給与所得者等の数-1) 以下
5割軽減 43万円 +31万円×国保加入者数 +10万円×(給与所得者等の数-1) 以下
2割軽減 43万円 +57万円×国保加入者数 +10万円×(給与所得者等の数-1) 以下

出典: 板橋区「国民健康保険料の軽減・減免」(2026年8月31日再確認、令和8年度の基準額として記載)。この基準額は地方税法703条の5(国民健康保険税の減額)に基づき政令で定められる全国共通の計算式です。ただし基準額は年度ごとに改定されるため、板橋区のページでも令和7年度と令和8年度で数字が異なっていました。今の年度の正確な金額は、お住まいの市区町村のページで確認してください。

ここが要点

この軽減は、前年の所得を申告していれば自動的に判定され、申請は不要というのが板橋区の案内です。裏を返すと、無職期間があって確定申告や住民税の申告をしていない人は、所得が「不明」扱いになり軽減が適用されないことがあります。退職して収入がなくなった年でも、住民税の申告(または確定申告)は済ませておく必要があります。

③自治体独自の条例減免:収入が大きく減った場合

①の非自発的失業者の軽減の対象にならない人でも、倒産・解雇・廃業などで前年に比べて収入が大きく減った場合、自治体が独自に定める条例減免を使える可能性があります。ただし基準は自治体によって大きく異なることを、公式ページで確認しました。西宮市は「前年の合計所得が500万円以下で、本年中の所得の見込みが前年の合計所得の半分以下(50%以上の減少)」という具体的な基準を公表しています(西宮市「国民健康保険料の減免」、2026年8月31日確認)。一方、渋谷区の公式ページには「特別な事情によって、資産・能力の活用を図ったにもかかわらず生活が著しく困窮して保険料を納められなくなった場合」という記載はあるものの、具体的な減少率の基準は明記されておらず、個別相談での判断になっています(渋谷区「保険料の軽減・減免制度」、2026年8月31日確認)。給与所得以外の所得(不動産売却益、上場株式の配当など)は対象外になることもあります。①の軽減が使えない自己都合退職の人でも、収入減少の程度によっては③に該当する余地があるため、数字だけで諦めず窓口で確認する価値があります。

申請の流れと持ち物

①と③は自分から動かないと適用されません。基本的な流れは次のとおりです。

  1. 離職 — 会社から離職票を受け取る
  2. 受給資格者証を受取 — ハローワークで失業保険の手続きをすると交付される
  3. 市区町村窓口へ申請 — 国保の窓口に受給資格者証と本人確認書類を持参(自治体によってはオンライン申請・郵送にも対応)
  4. 軽減適用 — 審査後、軽減後の金額で保険料が再計算される
持っていくもの 用途
雇用保険受給資格者証(または受給資格通知) 離職理由コードの確認、①の軽減の判定
本人確認書類 本人確認
マイナンバーが分かるもの 手続きに使う自治体が多い

窓口・受付方法は自治体によって差があります。渋谷区のように窓口・オンライン(Grafferなどのシステム)・郵送の3経路を用意している自治体もあれば、窓口のみのところもあるため、お住まいの市区町村のサイトで確認してから動くと二度手間になりません。

実体験について、正直に書きます

私の場合

私自身は2026年6月30日付で会社都合退職をしています。離職票には会社都合の理由コードが記載されており、給付制限のない条件でした。国民健康保険への加入を検討した際、会社都合退職には軽減措置があることを知り、任意継続被保険者制度(退職前の健康保険をそのまま続ける制度)と保険料を試算して比較したところ、国民健康保険を選んだほうが安く済みました。

また、子どもは自分の国保にではなく配偶者の健康保険(被用者保険)の扶養に入れました。国民健康保険には「扶養」という概念がなく、加入者が増えるほど均等割の人数分だけ保険料が上がるため、配偶者が会社の健康保険に入っていて子どもを扶養に入れられるなら、そちらに移したほうが世帯全体の負担は軽くなります。

ただし、軽減後の具体的な保険料額や、自分の離職理由コードの番号までは正直な記録が残っていないため、この記事では書いていません。「会社都合退職には軽減の余地があり、任意継続と比べる価値がある」という事実だけをお伝えします。

次にやること

まず、自分の離職票または雇用保険受給資格者証に記載された離職理由コードを確認してください。 コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかであれば、①の軽減の対象になる可能性があります。対象でなくても、住民税の申告を済ませたうえで②の自動軽減の対象になっていないかを確認し、それでも保険料が重ければ③の条例減免について市区町村の国保窓口に相談してください。


※本記事は2026年8月時点で確認できた自治体公式サイトの情報に基づく一般的な整理です。軽減の基準額・申請方法は自治体・年度によって異なる場合があります。個別の判断は、お住まいの市区町村の国民健康保険窓口に直接ご確認ください。

出典 - 西宮市「非自発的失業者に対する国民健康保険料の軽減について」(2026年8月31日確認) - 渋谷区「非自発的失業者の国民健康保険料の軽減(倒産、解雇、雇止めなどにより離職した人)」(2026年8月31日確認) - 宝塚市「国民健康保険における非自発的失業者に対する軽減措置について」(2026年8月31日確認) - 厚生労働省「非自発的失業者の国民健康保険料(税)軽減制度において軽減対象期間内に被用者保険の適用がある被保険者の取扱いについて」(平成22年6月10日保国発第610001号、2026年8月31日確認)— 国民健康保険法施行令第29条の7の2第2項を明記 - 板橋区「国民健康保険料の軽減・減免」(令和8年度の均等割軽減基準額、2026年8月31日確認) - 地方税法703条の5(国民健康保険税の減額。均等割・平等割軽減の根拠。国民健康保険法施行令と並行する規定) - 西宮市「国民健康保険料の減免」(条例減免〈収入減少〉の基準、2026年8月31日確認) - 渋谷区「保険料の軽減・減免制度」(2026年8月31日確認)

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退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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