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雇用保険受給資格者のしおりの読み方

ぜんたいの流れ
  1. 1求職申込み
  2. 2しおりを受け取る
  3. 3雇用保険説明会
  4. 4認定日に申告書を出す
  5. 5振込
この記事の内容
  1. しおりとは何か・版によって違う点
  2. 最初に読む6か所(早見表)
  3. ①失業の状態とは何か
  4. ②認定日の読み方
  5. ③失業認定申告書と求職活動実績
  6. ④認定日に行けないとき
  7. ⑤就職・開業が決まったとき
  8. ⑥不正受給の章
  9. 後回しでよい章
  10. 実体験:私はしおりをどう使ったか
  11. しおりを受け取った日のチェックリスト
  12. 次にやること

ハローワークで渡される「雇用保険受給資格者のしおり」を、全部読まなくても大丈夫です。 最初に開くのは6か所だけ。この記事では、実際のしおりを読んで、その6か所と、困ったときに引く場所を順番に並べました。

こんな状態ではありませんか
  • 説明会に「しおりを持ってきて」と言われたが、ページ数が多くてどこから読めばいいか分からない
  • 認定日や申告書のことが書いてあるらしいが、読み間違えて手当が止まるのが怖い
  • 冊子を開いてみたら、用語が多くて読む気力が出ない

しおりとは何か・版によって違う点

しおりは、失業保険(基本手当)を受け取る人に向けた手続きの説明冊子です。ハローワークインターネットサービスの「雇用保険の手続きについて」では、説明会に「雇用保険受給資格者のしおり」と筆記用具等を持参するよう案内されています(2026年9月21日確認)。求職申込みの際にすでに渡されている場合は、それを持っていきます(別記事165)。いつどの窓口で渡されるかについて、全国一律の記載は確認できませんでした。自分が受け取った案内に従ってください。

私が中身を確認したのは、沖縄労働局が掲載しているPDF版です(全72ページ。2026年9月21日に原文を読んで確認)。目次は「基本手当等の支給について」「別添」「その他」の3部構成で、本文のページ番号は63まであります。読んだのはこの1版だけで、ほかの労働局の版は読んでいません。

ここで先に伝えておきたいのは、しおりに書いてある数字は、法改正で古くなることがあるという点です。この版は、正当な理由のない自己都合退職の給付制限を「原則2か月」と書いています。一方、厚生労働省のパンフレット「離職されたみなさまへ」には、離職日が2025年(令和7年)4月1日以降なら原則1か月、同年3月31日以前なら原則2か月と書かれています(2026年9月21日に原文を確認)。この版には、就業手当を「令和7年3月31日をもって廃止」と予告する注記があるため、給付制限が変わる前に作られた版と読めます。法律は給付制限の長さを「1か月以上3か月以内で公共職業安定所長が定める期間」としており(雇用保険法第33条第1項。手元の全文で確認)。「原則2か月」「原則1か月」という数字そのものは、この条文には書かれていません。

ここが要点

しおりは、法改正のたびに数字が変わる冊子です。日数や金額が書いてある箇所は、自分が受け取った冊子に印刷された年月と、自分の離職日で読み替えてください。 迷ったら、認定日の前に窓口で聞くのが早いです。

最初に読む6か所(早見表)

全部を頭に入れる必要はありません。場面ごとに、開く章を決めておけば足ります。

こういうとき 開く章(この版の題) 何が分かるか
自分は受け取れる状態なのか不安 「失業の状態とは?」 受給できる条件と、対象外になる状態の一覧
次にいつ行けばいいか分からない 「失業の認定とは?」 認定日の読み方(型と曜日)
申告書に何を書けばいいか分からない 「失業認定申告書の書き方」「求職活動実績とは?」 書き方と、実績になる行動・ならない行動の表
認定日に行けない 「認定日にハローワーク等に来所しなかったときは?」「認定日の変更について」 行かなかった場合の扱いと、変更できる理由
仕事が決まった・開業する 「就職または事業を開始することが決まったときは?」 届出の日と、持っていくもの
副業・アルバイトをしたい 「失業等給付は正しく受給しましょう」 不正受給になる例と処分

①失業の状態とは何か

しおりは、失業の状態を次の3つを全部満たすことと説明しています。

  • 積極的に就職しようとする意思がある
  • いつでも就職できる能力(健康状態・環境など)がある
  • 積極的に仕事を探しているのに、現在職業に就いていない

原則として受け取れない状態も、一覧で載っています。病気やけがですぐに就職できない、妊娠・出産・育児、親族の看護、自営業(準備を含む)、会社の役員に就任、就職(見習い・試用期間・研修期間を含み、収入の有無を問わない)、昼間の学校に通う、次の就職が決まっている(内定を含む)、などです。

このうち病気・妊娠出産・育児・親族の看護などですぐ働けない場合は、受給期間を延長できる場合がある、と同じ頁に書かれています。働けない事情があるなら、諦める前にこの延長の章を見てください。病気の場合の別の制度は受給中に病気・けがをしたらにまとめています。

②認定日の読み方

基本手当をもらうには、原則として4週間(28日)に1回の「認定日」に、本人がハローワークへ行き、失業認定申告書で失業の状態にあったことを申告します。しおりの記載もそうなっており、法律にも同じ趣旨の定めがあります(雇用保険法第15条第3項。手元の全文で確認。「四週間に一回ずつ直前の二十八日の各日について」行うとされています)。

認定日は、受給資格者証に「2型-火」のように印字されます。しおりの説明では次の読み方です。

  • 「2型」は認定日の週の型(1型〜4型)
  • 「火」は曜日(月〜金)
  • 「第2火曜日」という意味ではない

巻末の週型カレンダーで、型(横)と曜日(縦)が重なる日が認定日です。認定日が祝日などにあたる場合は、ハローワークが変更して掲示でお知らせする、とも書かれています。受給資格者証に次回の認定日が印字される点も、あわせて確認できます。受給資格者証の見方は雇用保険受給資格者証とは、初回認定日の流れは初回認定日の持ち物と流れにあります。

振込については、この版では、認定日の約7日後に指定口座へ入る(金融機関の休日があればその分遅れる)、口座は本人名義の普通預金でなければならない、と書かれています。通帳の振込名義は「コウセイロウドウショウショクギョウアンテイキョク」です。

③失業認定申告書と求職活動実績

申告書は、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間について書きます。就職・アルバイト・パート・内職・手伝いをしたときは、収入があってもなくても申告する、とはっきり書かれています。

次に、求職活動実績です。しおりの表は、活動ごとに次の3段階で示しています(この版の記載)。

区分 主な例
◎(2回に相当) 面接を受けた・応募書類を送った・採用試験を受けた・職業紹介機関で紹介を受けた(1つの求人の一連の選考は全部で1回分)
○(1回に相当) 職業相談、求職活動支援セミナー、求人説明会・集団面接、資格試験の受験、応募先からの採否の通知
×(実績にならない) 求人情報を見ただけ、知人に紹介を頼んだだけ、民間の職業紹介・派遣に登録しただけ(登録の際に希望条件を話し合うなどのやり取りがあれば、職業相談として1回になる、と備考にあります)

面接・セミナーなどは、申告書に日付と名前(事業所名や催しの名前)を具体的に書くよう指示されています。また、申告した内容は、利用した機関への問い合わせで事実確認されることがあり、事実と異なる申告は不正受給になる場合がある、と明記されています。

私が確認した版と、私の体験で扱いが違う箇所があります。 この版の表は、「初回講習」は○だが「説明会だけ受講した場合は該当しません」と書いています。一方で私の場合は、説明会に出席したこと自体が初回認定分の実績として数えられました(別記事025)。どちらが自分に当てはまるかは、窓口や受け取ったしおりの版によって変わる可能性があります。認定日の前に、自分の分の必要回数を窓口で確認しておくと確実です。

④認定日に行けないとき

この版では、認定日に来所できなかった場合、その認定日までの期間と当日分は失業の認定を受けられない、と書かれています。さらに、次の認定日の前日までに職業相談などの活動をしないと、その次の認定日の前日までの期間も認定を受けられません。行けなかったからといって、そのまま放っておくと取り返せなくなる形です。

やむを得ない理由がある場合に限り、認定日の変更ができます。事前にハローワークへ連絡して指示を受けるよう、しおりは念を押しています。理由の例として、就職、求人者との面接・採用試験、資格試験の受験、ハローワークの指導による講習、病気やけが、本人の婚姻、親族の看護・危篤・死亡、などが挙がっています。

証明書で次回の認定日にまとめて認定を受けられる場合として、次の3つも載っています。法律上も同じ枠組みです(雇用保険法第15条第4項。手元の全文で確認)。法律にはこのほか、ハローワークが指示した公共職業訓練等を受けるために出頭できなかったときも入っています。

  • 病気・けがで来所できず、その期間が継続して15日未満のとき(傷病証明書)
  • ハローワークの紹介で求人者と面接したとき(面接証明書)
  • 天災などやむを得ない事故のとき(官公署の証明)

⑤就職・開業が決まったとき

就職(試用期間・研修期間・アルバイト・パートを含む)や開業が決まったら、原則として就職または事業開始の前日にハローワークへ行き、失業認定申告書で届け出て、失業の認定を受けます。持っていくのは次の3点です(この版の記載)。

しおりには、所定の手続きをしないと再就職手当の申請ができない、という注意も書かれています。再就職手当は、基本手当の所定給付日数の3分の1以上を残して安定した職業に就くことなどが要件です(雇用保険法第56条の3第1項第1号。手元の全文で確認)。支給率と日数の表は、この記事では扱いません。自分の版か窓口で確認してください。

⑥不正受給の章

「そんなつもりはなかった」で済まないのが、この章です。しおりは、次のような例を不正受給として挙げています。

  • 求職活動の実績がないのに、実績があると申告した
  • 雇われて働いたのに、申告書に書かなかった(試用・研修期間も含む)
  • 会社の役員に就任したことを申告しなかった
  • 偽りの記載をした離職票を提出した

処分として、支給停止、返還命令、納付命令(不正に受けた額の2倍に相当する額をさらに納める)、延滞金、財産の差押え、悪質な場合の詐欺罪での処罰が並んでいます。法律の根拠は雇用保険法第10条の4第1項(手元の全文で確認)で、返還を命じたうえで、厚生労働大臣の定める基準により、受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付を命じることができる、とされています。

ここが要点

副業やアルバイトを考えているなら、始める前にハローワークへ聞くのが安全です。しおりにも、就職が決まりそう・自営業を始めようと考えているときは事前に窓口へ相談するよう書かれています。自営業の考え方は失業保険中の副業・フリーランスを参照してください。

後回しでよい章

初日に読まなくてよいのは、教育訓練給付、雇用継続給付、老齢厚生年金との併給調整、処分に不服があるとき、受給者が亡くなったときの手続きなどです。国民健康保険料の軽減と国民年金の免除の章は、退職後の出費に直結するので、余裕ができたら目を通してください。

実体験:私はしおりをどう使ったか

私は2026年6月30日に会社都合で退職し、7月6日にハローワークへ初めて行き、7月15日に雇用保険説明会に出ました(別記事165)。説明会への出席が初回認定分の実績になったことは前述のとおりです(別記事025)。

正直に書くと、しおりをいつ受け取り、どの章から読んだかは記録が残っておらず、この記事では書けません。 上の6か所の整理は、私の体験ではなく、実際のしおりを読んで作ったものです。

しおりを受け取った日のチェックリスト

受け取ったその日に、次を確かめておくと後で慌てません。

  • □ 表紙や巻末に、版の日付・発行元(労働局)が書いてあるか確認した
  • □ 受給資格者証に印字された認定日(型と曜日)を、しおりのカレンダーで日付にして、手帳に書いた
  • □ 認定日に行けない予定がないか確認した(あれば、変更の章を開き、事前に電話で相談する)
  • □ 「求職活動実績」の表に付箋を貼った
  • □ アルバイト・副業・開業の予定があれば、始める前に窓口へ聞くことにした
  • □ 振込先が本人名義の普通預金であることを確認した

次にやること

受給資格者証に印字された認定日(型と曜日)を、しおりのカレンダーで実際の日付に直して、手帳かスマホに入れること。今日はこれだけで足ります。あとは、申告書を書く前に「求職活動実績」の表を開けば、手続きの大半は回ります。


※本記事は2026年9月21日時点で確認できた範囲の情報整理です。しおりは法改正で数字が変わる冊子で、版によって日数や金額の記載が異なる場合があります。正確な内容は、自分が受け取った冊子と管轄のハローワークの案内で確認してください。心身の不調がある場合は、手続きより先に医師・産業医にご相談ください。

出典(2026年9月21日確認) - 沖縄労働局「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」(PDF・72ページ。本文の各章の記載はこの版を原文で読んで確認。発行年月の記載は見当たらず、令和7年3月31日の就業手当廃止を予告する注記と令和6〜8年の週型カレンダーが載っている版) https://jsite.mhlw.go.jp/okinawa-roudoukyoku/content/contents/002275679.pdf - ハローワークインターネットサービス「雇用保険の手続きについて」(説明会の持ち物・認定日の手続き) https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_procedure.html - 雇用保険法 第10条の4第1項(返還命令等)・第15条第3項・第4項(失業の認定)・第33条第1項(給付制限)・第56条の3第1項第1号(就業促進手当)。いずれも手元の全文で確認 - 厚生労働省パンフレット「離職されたみなさまへ」(給付制限期間の記載。離職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、3月31日以前なら原則2か月) https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000951119.pdf - 本サイト記事025(求職活動実績の作り方)・165(雇用保険説明会では何をするか)

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退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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