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失業中の確定申告の必要書類

ぜんたいの流れ
  1. 1源泉徴収票を確認
  2. 2控除の書類を集める
  3. 3申告書を作る
  4. 4提出する
  5. 5還付金が届く
この記事の内容
  1. そもそも、失業中は確定申告が必要?
  2. 失業保険(基本手当)は申告しなくていい?
  3. 失業中の確定申告の必要書類チェックリスト
    1. A. ほぼ全員が必要なもの
    2. B. 払った保険料の書類(あれば税金が下がる)
    3. C. 医療費・寄附・住宅の書類(該当する人だけ)
    4. D. 退職金をもらった人
  4. 源泉徴収票が届いていないときの手順
  5. 書類がそろったあとの手順
  6. 住民税や健康保険はどうなる?
  7. 今日、いちばん先にやること

年の途中で会社を辞めて、いま無職または失業中の人へ。

確定申告に何を持っていけばいいのか、この記事で一覧にします。

先に結論です。 最低限そろえるのは、退職した会社の「源泉徴収票」と、本人確認の書類です。 そこに、払った保険料や医療費の書類を足していきます。

そもそも、失業中は確定申告が必要?

人によって違います。 「必要な人」と「やると得をする人」に分かれます。

  • 必要な人: 給与や退職金以外の所得(副業など)が年間20万円を超える人 など(所得税法121条1項、国税庁タックスアンサーNo.1900)
  • やると得をする人: 年内に再就職せず、年末調整を受けていない人。退職金の「退職所得の受給に関する申告書」を会社に出していない人も、確定申告で精算できます(国税庁No.1420)

年末調整は、会社が年末にまとめてやる税金の精算です。 年の途中で辞めて、年内にどこにも再就職しないと、この精算を誰もやってくれません。

そのため、給料から天引きされた所得税が、払いすぎのまま残ることがあります。 これを取り戻す手続きが「還付申告」です。 (年末調整は所得税法第190条に定められています。条文の全文で確認しました) 国税庁も、年の途中で退職して年末調整を受けず、源泉徴収税額が納めすぎになっているときは還付申告ができるとしています(タックスアンサーNo.2030)。

つまり、失業中の確定申告は「払いすぎた税金を返してもらう手続き」になる人が多いです。

失業保険(基本手当)は申告しなくていい?

雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)には、税金がかかりません。 雇用保険法第12条が「租税その他の公課は、失業等給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない」と定めています(条文の全文で確認しました)。

そのため、もらった失業保険を収入として申告書に書く必要は、一般にありません。 ここで迷う人が多いので、先に書いておきます。

ただし、細かい扱いは個別の状況で変わります。 迷ったら、税務署か税務署の電話相談で確認してください。

失業中の確定申告の必要書類チェックリスト

ここが本題です。 上から順に、手元にあるか確かめてください。

A. ほぼ全員が必要なもの

  • □ 退職した会社の「源泉徴収票」(今年1月から退職日までの分)
  • □ マイナンバーがわかるもの(マイナンバーカード、または通知カードなど)
  • □ 本人確認の書類(マイナンバーカードがあれば、番号確認と本人確認が1枚で済みます。国税庁。e-Taxで送る場合は、電子証明書で本人確認をするため、書類の提示や写しの添付は要りません)
  • □ 還付金を受け取る銀行口座の情報(口座番号がわかる通帳やキャッシュカード)

マイナンバーカードがない場合は、番号確認の書類と、運転免許証などの本人確認の書類を1つずつ用意します。 通知カードは2020年5月25日に廃止されましたが、記載の氏名・住所が住民票と一致していれば、番号確認の書類として使えます(国税庁)。

申告書への押印は、令和3年度税制改正により、2021年4月1日以降は原則として不要です(国税庁)。

B. 払った保険料の書類(あれば税金が下がる)

  • □ 国民年金保険料の控除証明書(退職後に自分で払った分)
  • □ 国民健康保険料の支払額がわかる書類(納付書の控えや通知書)
  • □ 生命保険料の控除証明書
  • □ 地震保険料の控除証明書
  • □ 国民年金基金・小規模企業共済などの掛金の証明書(入っている人だけ)

国民年金の控除証明書は、日本年金機構が納付時期ごとに送ります。 2026年分の書面の送付予定は、1〜9月に納付した人が10月下旬〜11月上旬、10〜12月に納付した人が2027年2月上旬です(日本年金機構、2026年9月24日の案内)。 電子データで受け取る人には、書面は郵送されません。 届いたものを捨てていないか、先に確かめてください。

C. 医療費・寄附・住宅の書類(該当する人だけ)

  • □ 医療費の領収書、または「医療費通知」(年間で一定額を超えた人)
  • □ ふるさと納税の寄附金受領証明書
  • □ 住宅ローン控除を受ける人は、借入金の年末残高証明書など

医療費控除の対象になるのは、支払った医療費(保険金などで補てんされた分は除く)が10万円を超えた部分です。 ただし、その年の総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を超えた部分が対象です(国税庁タックスアンサーNo.1120)。

D. 退職金をもらった人

  • □ 退職金の源泉徴収票(「退職所得の源泉徴収票」)
  • □ 会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出したかどうかの記憶

この申告書を会社に出していれば、退職金の税金は会社が計算して源泉徴収しているため、原則として確定申告は不要です(国税庁No.1420・No.2732)。 ただし、医療費控除などのために確定申告をするときは、退職所得の金額も申告書に書く必要があります(国税庁)。 出していない場合は、退職金の支払額の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算することになります(国税庁)。

源泉徴収票が届いていないときの手順

退職してから源泉徴収票が届かない、という声は多いです。

会社には、退職した人へ源泉徴収票を渡す義務があります。 期限は、退職の日以後1か月以内です(所得税法第226条第1項。条文の全文で確認しました)。

届かないときは、次の順で動いてください。

  1. 会社の人事・経理に、メールで再送を頼む
  2. 返事がなければ、書面や電話でもう一度頼む
  3. それでも出ないときは、税務署に相談する

メールの文例です。コピーして使ってください。

件名:源泉徴収票の送付のお願い

人事ご担当者様

お世話になっております。
○年○月○日付で退職しました、○○です。

確定申告で使うため、
今年分の源泉徴収票を送っていただけますか。

送付先は次のとおりです。
〒○○○-○○○○
(住所)

お忙しいところ恐れ入ります。
よろしくお願いいたします。

○○(氏名)

文面は短くて構いません。 宛先と日付を入れて、送った記録を残しておくと安心です。

書類がそろったあとの手順

流れは4つです。

  1. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で、画面の案内に沿って入力する
  2. 源泉徴収票の数字を入れる
  3. B・C・Dの書類から、控除の金額を入れる
  4. e-Taxで送る、または書面を税務署へ出す

還付申告は、年が明けてから出せます。 提出できる期間は、その年の翌年1月1日から5年間です(国税庁タックスアンサーNo.2030)。

3月の申告期間に追われなくても、早めに出して構いません。 気持ちに余裕がないときほど、先にチェックリストのAだけ集めてください。

住民税や健康保険はどうなる?

確定申告をすると、その内容は住民税の計算にも使われます。

収入が少ない年は、住民税が下がる、または非課税になることがあります。 均等割だけがかかる人が非課税になる基準は、市区町村の条例で定める金額によります(地方税法第295条第3項。条文の全文で確認しました)。 【各自確認:お住まいの市区町村で、住民税が非課税になる所得の基準。市区町村の住民税の窓口か公式サイトで確認】

退職すると、国民健康保険や国民年金の手続きも重なります。 疲れていて当然です。 全部を一度にやる必要はありません。

「甘え」ではなく、手続きが多すぎるだけです。 書類は少しずつ集めれば間に合います。

今日、いちばん先にやること

まず、退職した会社から源泉徴収票が届いているか、郵便物とメールを探してください。

見つからなければ、上の文例を人事にそのまま送ってください。 これが、確定申告の最初の1歩です。

なお、税額の個別の計算や、あなたが申告すべきかどうかの最終判断は、税務署または税理士に確認してください。 この記事は、一般的な書類の案内です。

当サイト運営者

退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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