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傷病手当金はいくらもらえるか

ぜんたいの流れ
  1. 1標準報酬月額を確認
  2. 212か月平均を出す
  3. 330で割る
  4. 43分の2にする
  5. 5日数分を掛ける
この記事の内容
  1. 結論:計算式と金額の目安
  2. 標準報酬月額とは何か
  3. 計算式と端数処理
  4. 実際に計算してみる
  5. 税金・社会保険料はどうなるか
  6. 満額もらえないケース
  7. 次にやること

病気やけがで会社を休むことになり、「傷病手当金はもらえるらしいけど、結局いくらになるのか」が知りたい人向けの記事です。傷病手当金の額は、給与そのものではなく標準報酬月額という別の基準から計算されます。この記事では、計算式と実際の金額例、注意点を整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 休むことは決めたが、収入がどれくらい減るのか分からず不安
  • 「給与の3分の2」と聞いたが、何の3分の2なのかピンとこない
  • 手取りと比べてどのくらい少なくなるのか知りたい

結論:計算式と金額の目安

論点 結論 根拠
何を基準に計算するか 給与の手取り額ではなく、標準報酬月額(社会保険料の計算にも使われる区分額) 健康保険法99条2項
計算式 直近12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2 健康保険法99条2項
おおよその割合 標準報酬月額(≒額面給与に近い額)のおよそ3分の2 同上
標準報酬月額26万円の場合 日額5,780円(月換算約17.3万円) 99条2項の式で算出
加入1年未満の場合 全被保険者平均との低い方を使うなど計算が変わる場合がある 健康保険法99条2項ただし書
ここが要点

「給与の3分の2」ではなく、「標準報酬月額の3分の2」です。標準報酬月額は毎月の給与とほぼ近い額になることが多いですが、必ずしも一致しません。まず自分の標準報酬月額を確認することが最初の一歩です。

標準報酬月額とは何か

標準報酬月額は、社会保険料の計算をしやすくするために、毎月の給与(残業代・各種手当を含めた報酬)を一定の等級に区分した額です(健康保険法40条)。原則として、4月から6月に受け取った報酬の平均額を基に決定され、その年の9月から翌年8月まで適用されます(健康保険法41条・定時決定)。給与が大きく変動した場合は、年の途中で改定されることもあります(健康保険法43条・随時改定)。

自分の標準報酬月額は、次のいずれかで確認できます(給与計算ソフト会社複数社の解説記事、2026年9月確認。一次情報は日本年金機構・全国健康保険協会の公式資料)。

  • 給与明細に「標準報酬」「等級」などの記載がある場合は、その金額
  • 会社から毎年6月頃に配布される「標準報酬月額決定通知書」
  • 誕生月に日本年金機構から届く「ねんきん定期便」
  • 給与明細に記載が無い場合は、天引きされている健康保険料・厚生年金保険料の額から、協会けんぽや日本年金機構の「保険料額表」を使って逆引きする方法
ここが要点

自分で計算する前に、まず標準報酬月額そのものを確認してください。手取り額や額面の月給をそのまま式に入れると、実際の支給額とずれます。

計算式と端数処理

傷病手当金の1日あたりの支給額は、次の式で計算されます(健康保険法99条2項)。

(支給開始日以前12か月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30)
  → 端数処理①
× 3分の2
  → 端数処理②

条文で定められている端数処理は次の2段階です。

段階 端数処理のルール
①30分の1相当額 5円未満は切り捨て、5円以上10円未満は10円に切り上げ
②3分の2相当額 50銭未満は切り捨て、50銭以上1円未満は1円に切り上げ

健康保険への加入期間が12か月に満たない場合は、①「加入期間の平均標準報酬月額」と②「支給開始日の属する年度の前年度9月30日時点の全被保険者の平均標準報酬月額」のうち、いずれか低い方を使って計算します(健康保険法99条2項ただし書)。長く働いてきた人よりも、入社したばかりで休むことになった人の方が計算方法が複雑になる、という点は覚えておいてよいところです。

実際に計算してみる

標準報酬月額のパターン別に、実際に条文の式で計算した日額と、30日分に換算した月額の目安です。

標準報酬月額 ①30分の1相当額(端数処理後) 日額(3分の2、端数処理後) 月額換算(日額×30)
200,000円 6,670円 4,447円 133,410円
260,000円 8,670円 5,780円 173,400円
300,000円 10,000円 6,667円 200,010円
400,000円 13,330円 8,887円 266,610円

(健康保険法99条2項の式・端数処理に基づき算出。実際の支給額は、直近12か月の標準報酬月額の平均を使うため、月々の給与が変動している人はこの表の数字とずれます)

ここが要点

月額換算はあくまで「休んだ日数がまるまる30日だった場合」の目安です。実際には、休んだ日数分だけ日額が積み上がる仕組みなので、月の途中で復職すればその分減りますし、月をまたいで休めば連続して支給されます(通算1年6か月まで。健康保険法99条4項)。

税金・社会保険料はどうなるか

傷病手当金には所得税がかかりません。健康保険法上、保険給付として支給を受けた金品には租税その他の公課を課することができないと定められており(健康保険法62条・租税その他の公課の禁止。原文をtaishoku/laws/健康保険法.txtで確認)、これに基づき所得税法上も非課税所得として扱われるとされています(所得税法第9条1項3号。複数の税務・社会保険関連の解説記事で一致して言及されているが、所得税法の条文原文はtaishoku/laws/に無いため今回未確認)。そのため、支給額から所得税が天引きされることはなく、上で計算した日額・月額がそのまま振込額に近くなります。

一方で、次の点には注意してください。

  • 住民税は非課税にならない — 前年の所得を基に計算される住民税は、休職中でも納付が必要になる場合があります(退職後の住民税の扱いは別記事016を参照)。
  • 社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)は、休職中も発生し続けます — 傷病手当金からは天引きされず、会社を通じて別途納付する扱いになるのが一般的です(給与が支払われないため、会社の給与天引きができなくなる点に注意が必要です)。この納付方法は会社によって運用が異なるため、勤務先の総務・人事担当者に確認してください。

満額もらえないケース

計算式どおりの日額が、そのまま毎回支給されるとは限りません。休職中に会社から給与の一部が支払われている場合、その報酬額が上の計算式で出した傷病手当金の額より少なければ差額のみが支給され、報酬額の方が多ければ傷病手当金は支給されません(健康保険法108条1項)。

有給休暇を使いながら休んでいる期間も、会社から給与(有給分の賃金)が支払われている扱いになるため、傷病手当金は支給されません。傷病手当金は、あくまで「給与の支払いがない期間」を補う制度です(健康保険法108条1項・報酬との調整)。

体調が悪い状態のまま、退職の意思を会社に伝えるのが難しいと感じる人もいます。その場合は、退職代行Jobs、弁護士法人ガイア、退職代行ネルサポート、円満退職ユニオン のような退職代行サービスを使えば、直接のやり取りを避けて意思だけを伝えることができます(※2026年9月時点の調査。各社のサービス内容・料金は公式サイトで最新情報を確認してください)。ただし、退職と傷病手当金の受給継続は別の手続きのため、退職のタイミングについては別記事052もあわせて確認してください。

次にやること

まず、給与明細・標準報酬月額決定通知書・ねんきん定期便のいずれかで、自分の標準報酬月額を確認してください。 確認できたら、この記事の計算式(÷30×3分の2)に当てはめれば、おおよその日額が分かります。正確な金額は、直近12か月の標準報酬月額の平均や、加入期間によって変わるため、最終的には加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)の窓口に確認してください。


※本記事は2026年9月時点の情報整理です。傷病手当金の支給額は個人の標準報酬月額・加入期間・休職状況によって異なります。正確な金額は、加入している健康保険の窓口・社会保険労務士にご確認ください。心身の不調がある場合は、手続きより先に医師・産業医にご相談ください。

出典 - 健康保険法40条(標準報酬月額)・41条(定時決定)・43条(随時改定)・62条(租税その他の公課の禁止)・99条(傷病手当金の支給要件・支給額・支給期間)・108条(報酬との調整)。原文はtaishoku/laws/健康保険法.txtで2026年9月3〜4日に確認 - 標準報酬月額の調べ方:マネーフォワード クラウド給与・弥生株式会社などの解説記事(2026年9月確認。一次情報は日本年金機構・全国健康保険協会の保険料額表) - 傷病手当金の非課税扱い:健康保険法62条(原文確認済み)。所得税法第9条1項3号への言及は複数の税務・社会保険解説サイトで一致して言及されているが、条文原文は未確認

当サイト運営者

退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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