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会社の団体保険は退職でどうなるか

この記事の結論
  • 会社の団体保険は退職すると資格を失い保障が切れるのが基本
  • 多くの保険会社に個人保険へ切り替える制度(コンバージョン)があるが、対応可否・期限は保険会社と商品ごとに違う
  • 健康保険(社会保険)の任意継続とは別の手続き。混同しない
ぜんたいの流れ
  1. 1退職が決まる
  2. 2加入中の団体保険を確認
  3. 3継続条件と期限を確認
  4. 4期限内に切替か個人加入
この記事の内容
  1. 結論:団体保険は退職で資格を失う。選択肢は主に3つ
  2. なぜ退職すると保障が切れるのか
  3. チェックリスト:退職前後に確認すること
  4. 計算例:個人保険に入り直すといくら変わるか
  5. 文例:会社に継続手続きを確認するメッセージ
  6. 健康保険の任意継続とは別の手続き
  7. 次にやること

「会社で入っていた保険(団体保険)、辞めたらどうなるんだろう」「保障が切れる前に何をすればいいのか分からない」——この記事は、そういう人向けです。

会社の団体保険は、退職すると被保険者の資格を失い、保障が切れるのが基本です。多くの保険会社には個人保険へ切り替える制度(コンバージョン)がありますが、対応の有無や手続き期限は保険会社・商品ごとに違います。仕組みと、退職前後に確認すべきことを整理します。

結論:団体保険は退職で資格を失う。選択肢は主に3つ

団体保険(団体定期保険・団体医療保険・団体長期障害所得補償保険など、会社が契約者となって従業員がまとめて加入する保険)は、在職中であることが加入の前提になっているものがほとんどです。退職すると被保険者の資格を失い、その時点で保障は終了します。

退職後の選択肢は、主に次の3つです。

選択肢 内容 向いている人
継続扱い(コンバージョン)で個人保険に切替 同じ保険会社の個人向け商品に、健康状態の告知なしで切り替えられる制度。会社・商品により対応の有無が違う 現在の保障内容を維持したい人、持病があり新規加入の審査が不安な人
他の個人保険に新規加入 別の保険会社や商品を比較して選び直す 保障内容や保険料を見直したい人、健康状態に問題がない人
何もしない(保障を持たない期間を置く) 転職先の団体保険に入るまで無保険期間を置く 転職先が決まっていて、団体保険への加入までの期間が短い人
ここが要点

どの選択肢が良いかは、保障内容・保険料・健康状態によって変わります。この記事では「何を確認すればよいか」までを整理します。実際にどの保険を選ぶかは、保険会社・保険代理店・ファイナンシャルプランナー等、専門家への相談が必要です。

なぜ退職すると保障が切れるのか

団体保険は、会社が契約者、従業員(とその家族)が被保険者になる仕組みです。保険料は給与天引きや会社負担で支払われており、個人が直接保険会社と契約しているわけではありません。そのため、雇用契約が終了する(退職する)と、その会社の従業員という前提が崩れ、被保険者の資格を失います。

これは、個人が自分の名義で契約する生命保険・医療保険(個人保険)とは構造が異なります。個人保険は本人が保険料を払い続ける限り契約が続きますが、団体保険は「会社に在籍していること」自体が契約継続の条件になっているためです。

この仕組みは法律で一律に定められたものではなく、各保険会社が団体保険商品ごとに定める約款・契約内容によるものです(公益財団法人生命保険文化センターの解説でも、退職して団体から外れると「原則保障は終了となりますが、一定の年齢まで更新できる場合や一定の個人向けの生命保険の契約ができる場合があります」と、対応が制度によって分かれることが説明されています。2026年9月確認)。そのため、次の点は会社の担当者や保険会社に個別に確認する必要があります。

  • 自分が入っている団体保険が何という商品で、どの保険会社のものか
  • 退職後、個人保険への切り替え(コンバージョン)制度があるか
  • 制度がある場合、健康状態の告知なしで切り替えられるか
  • 切り替えの手続き期限はいつまでか

コンバージョン制度がある場合、退職前の健康状態に関わらず、それまでと同水準の保障に無審査で切り替えられる商品もあります。ただし、告知の要否や切り替え可能な保険金額の上限は保険会社・商品ごとに違い、「無審査が多数派」と言えるだけの公的な統計は見当たりません(生命保険文化センター・各保険会社の公式ページを確認した範囲。2026年9月確認)。持病がある人や、退職後に新規で保険に入り直すと審査が通りにくい可能性がある人にとっては、この制度の有無が保障を維持できるかどうかの分かれ目になります。

チェックリスト:退職前後に確認すること

保障を切らさないために、退職が決まった時点でこの6点を確認してください。

  • □ 自分が入っている団体保険の商品名・保険会社名(給与明細の控除項目や、人事・総務に確認)
  • □ 保障内容(死亡保障・医療保障・就業不能保障など)と、現在の保険金額
  • □ 退職後に個人保険へ切り替える制度(コンバージョン)があるか
  • □ ある場合、健康状態の告知が必要か、不要か
  • □ 切り替えの手続き期限はいつまでか(退職日から起算して何日以内か)
  • □ 切り替えた場合の保険料はいくらになるか(団体保険は同種の個人保険より割安なことが多く、切替後は保険料が上がるケースがある。生命保険文化センター「団体定期保険(任意加入)」の解説より)

手続きの期限は保険会社・商品ごとの約款で決まっており、全国一律の日数は存在しません(法律による制度ではないため。生命保険文化センターの解説にも共通の期間は示されていません。2026年9月確認)。退職後すぐに手続きが必要な場合と、一定期間内であれば猶予がある場合があるため、「あとで確認しよう」と後回しにすると期限を過ぎてしまう可能性があります。退職日が決まった時点で早めに確認しておくのが安全です。

計算例:個人保険に入り直すといくら変わるか

団体保険は、会社がまとめて契約することで保険会社側の事務コストが下がり、個人向けの同種の保険より保険料が割安に設定されていることが多いとされています(公益財団法人生命保険文化センター「団体定期保険(任意加入)」の解説でも、個人契約の定期保険より割安な傾向にあると説明されています。2026年9月確認)。そのため、退職後に同水準の保障を個人保険で確保しようとすると、保険料が上がるケースがあります。

ここでは、仮の数字で試算します。

前提(仮の条件) - 現在の団体医療保険: 月額保険料 2,000円、入院日額5,000円の保障 - コンバージョン制度が無く、同水準の保障を個人の医療保険に新規加入で確保する場合: 月額保険料 4,500円と仮定(年齢・性別・健康状態により実際の保険料は大きく変わる。あくまで目安の計算例であり、特定の保険会社の見積もりではない)

計算

項目 団体保険(在職中) 個人保険(新規加入・試算) 差額
月額保険料 2,000円 4,500円 +2,500円
年間保険料 24,000円 54,000円 +30,000円

この例では、退職前と同じ保障を維持しようとすると、年間で約3万円の負担増になる計算です。コンバージョン制度を使う場合、切替後の保険料水準は保険会社・商品によって異なり、団体保険とほぼ同水準になるとは限りません(全社共通の水準を示す公的な資料は見当たらない。2026年9月確認)。逆に、そもそも同水準の保障が不要だと判断すれば、保障内容を見直して保険料を下げるという選択肢もあります。

ここが要点

実際の保険料は、年齢・性別・健康状態・保障内容によって大きく異なります。上の数字はあくまで「団体保険は退職で割高になりうる」という構造を示すための仮の計算例です。正確な金額は、加入している保険会社に個別に見積もりを依頼してください。

文例:会社に継続手続きを確認するメッセージ

団体保険の窓口は保険会社ではなく、多くの場合、会社の人事・総務担当者です。退職の意思を伝えたタイミングで、次のように確認しておくと手続き漏れを防げます。

件名: 退職に伴う団体保険の手続きについて

お疲れ様です。〇〇部の〇〇です。

退職に際して、現在加入している団体保険(団体定期保険・団体医療保険等)について
教えていただきたく、ご連絡しました。

1. 退職後、個人保険へ切り替える制度(コンバージョン)はありますか
2. ある場合、手続きの期限はいつまでですか
3. 手続きに必要な書類があれば教えてください

お忙しいところ恐れ入りますが、退職日までに確認したいため、
ご回答いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。
〇〇

この文例をコピーして、社名や担当者名を入れて使ってください。退職代行を利用して退職する場合でも、団体保険の切り替え手続きは保険会社・保険の種類によって案内窓口が異なるため、会社から届く退職関連書類(離職票等と一緒に送付される場合がある)を確認するか、直接保険会社の問い合わせ窓口に連絡する必要があります。

健康保険の任意継続とは別の手続き

団体保険と混同しやすいのが、健康保険(社会保険)の「任意継続被保険者」制度です。この2つは全く別の制度なので、区別して考えてください。

団体保険 健康保険の任意継続
何の保険か 会社が任意で契約する生命保険・医療保険など 公的医療保険(健康保険)
契約主体 会社(と保険会社) 本人と健康保険組合・協会けんぽ
退職後どうなるか 資格喪失。継続には各社のコンバージョン制度の利用が必要 資格喪失日の前日まで継続して2ヶ月以上被保険者であった人が保険者に申し出れば、最長2年間継続できる制度がある(健康保険法第3条第4項・第38条第1項第1号。2026年9月、条文で確認)
根拠 保険会社ごとの約款(法律による一律の制度ではない) 健康保険法上の制度(第3条第4項、任意継続被保険者)
手続き期限 保険会社・商品ごとに異なる(法律による統一の期限はない) 資格喪失日から20日以内(健康保険法第37条第1項。正当な理由があれば保険者の判断で期限後の申出も受理されうる。2026年9月、条文で確認)

健康保険の任意継続は、退職前の病院での自己負担割合や傷病手当金などに関わる公的な制度で、国民健康保険への切り替えと並ぶ選択肢として案内されることが多いものです。一方、この記事で扱っている団体保険は、会社が福利厚生として用意している民間の生命保険・医療保険であり、公的医療保険とは無関係です。「保険」という言葉が同じでも、窓口も手続きも別物だと理解しておくと、退職前後の手続きで混乱しません。

ここが要点

健康保険の切り替え(任意継続・国民健康保険・家族の扶養)については、この記事のテーマではないため詳しく扱いません。団体保険とは別の手続きとして、それぞれ個別に確認してください。

次にやること

退職が決まったら、まず給与明細の控除項目か人事・総務担当者に確認して、自分が入っている団体保険の保険会社名と商品名を特定してください。そのうえで、上の文例を使って「コンバージョン制度の有無」と「手続き期限」の2点を、退職日までに確認することが最初の一歩です。

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退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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