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退職後の派遣登録

ぜんたいの流れ
  1. 1派遣登録する
  2. 2求人紹介を受ける
  3. 3雇用契約を結ぶ
  4. 4就業を開始する
  5. 5社会保険の加入判定
この記事の内容
  1. 結論:まず何をするか
  2. 派遣には「登録型」と「常用型」がある
  3. 派遣で社会保険(健康保険・厚生年金)に入れる条件
  4. 派遣で雇用保険に入れる条件
  5. 失業保険をもらいながら派遣で働くとどうなるか
  6. 契約が途切れると社会保険はどうなるか
  7. 派遣登録から就業までの流れ
  8. 次にやること

退職したあと、正社員転職を急ぐのではなく「まず派遣で働いてみる」という選択肢を考えている人向けの記事です。結論を先に言うと、派遣は雇用契約が短く区切られる働き方のため、社会保険・雇用保険への加入や失業保険との関係が、正社員のときとは違うルールで動きます。

「派遣なら気軽に始められそう」というイメージだけで動くと、保険の切れ目に気づかず後から困ることがあります。仕組みを先に整理します。

結論:まず何をするか

状況 やること
すぐにでも収入源が欲しく、正社員にはこだわらない 派遣登録は選択肢になる。ただし社会保険・雇用保険に入れるかは契約内容次第(下記参照)
まだ失業保険(基本手当)を受給中、またはこれから申請する 派遣で働き始める前に、契約時間と期間を確認し、居住地を管轄するハローワークに相談する。届出を忘れると不正受給扱いになるリスクがある
派遣で短期の仕事を単発でつなぐつもりでいる 雇用期間が31日未満・週20時間未満の仕事だけを繰り返す場合、社会保険にも雇用保険にも入れないことがある
派遣でしっかり働き社会保険も維持したい 週20時間以上・雇用期間2ヶ月以上見込みの契約かどうかを、派遣会社に登録する段階で確認する
派遣先が変わるたびに契約が途切れる働き方をしている 契約の切れ目で社会保険の資格を一度喪失することがある。空白期間は自分で国民健康保険・国民年金への切り替えが必要になる場合がある
ここが要点

派遣の社会保険は「派遣会社(派遣元)」が加入させます。 派遣先の会社ではありません。この記事で「会社」と書いている箇所は、特に断りがない限り派遣会社(派遣元)を指します。

派遣には「登録型」と「常用型」がある

派遣と一口に言っても、雇用契約の結び方には大きく2種類あります。

種類 内容
登録型派遣 派遣会社に登録し、仕事が決まるたびにその期間だけ雇用契約を結ぶ。仕事が無い期間は雇用契約自体が存在しない
常用型派遣(無期雇用派遣) 派遣会社と期間の定めのない雇用契約を結び、派遣先が変わっても派遣会社との雇用契約は継続する

社会保険・雇用保険の扱いに大きく関わるのは、「今その時点で、派遣会社との雇用契約が続いているか」という一点です。登録型派遣で仕事と仕事の間に契約が途切れる期間があると、その間は派遣会社の被保険者ではなくなります。常用型派遣であれば、派遣先が変わっても雇用契約自体は続くため、保険の扱いも継続しやすくなります。

自分がどちらの形で登録しているかは、派遣会社との雇用契約書(または就業条件明示書)に明記されているはずです。曖昧なまま働き始めず、契約の種類を確認しておくことが最初の一歩になります。

派遣で社会保険(健康保険・厚生年金)に入れる条件

派遣社員の健康保険・厚生年金への加入は、2016年10月以降段階的に進められてきた短時間労働者への適用拡大にもとづき、次の基準で判断されています(健康保険法第3条第1項第9号、厚生年金保険法にもとづく短時間労働者の適用要件。具体的な労働時間・賃金・企業規模の基準は厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」で確認、2026年9月確認、https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/jugyouin/taisho/ )。

条件 内容
雇用期間の見込み 2ヶ月を超える雇用が見込まれること(契約が「2ヶ月以内」と明記され更新の予定がない場合は対象外)
労働時間 1週間の所定労働時間が、その会社の正社員の4分の3以上であること(この基準を満たせば下記の追加条件は不要)
短時間労働者としての追加条件 上記の4分の3基準を満たさない場合でも、①週の所定労働時間が20時間以上、②所定内賃金が月額8.8万円以上、③雇用期間が2ヶ月を超える見込み、④学生でない、⑤勤務先(派遣会社)の被保険者数が51人以上、の5つをすべて満たせば加入対象になる

このうち⑤の企業規模要件は、2016年10月に501人超、2022年10月に101人超、2024年10月には51人超(現行基準)まで段階的に引き下げられてきました(2016年10月・2024年10月の基準は厚生労働省・日本年金機構の公式ページで確認、2026年9月確認。2022年10月の101人超は複数の社労士事務所・給与計算サービスの解説サイトで確認)。派遣会社は一般に登録スタッフの人数が多いため、多くの派遣会社がこの51人以上の基準に該当します。なお、2027年10月以降は36人以上まで、さらに引き下げが決まっています。

つまり、「短期の細切れ契約を繰り返している」場合は加入対象にならず、「同じ派遣会社との契約が2ヶ月を超えて続く見込みがあり、週20時間以上働く」場合は加入対象になる、という整理になります。加入するかどうかを派遣会社任せにせず、契約更新のたびに「この契約は2ヶ月を超える見込みか」を意識しておくと、資格の変化に気づきやすくなります。

派遣で雇用保険に入れる条件

雇用保険の加入条件は、社会保険とは別の基準で決まります。雇用保険法第6条(適用除外)は、次のいずれかに該当する者には同法を適用しない、つまり被保険者にならないと定めています(条文を確認済み)。

  • 1週間の所定労働時間が20時間未満である者
  • 同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれない者
  • 昼間学生であって上記に準ずる者(雇用保険法第6条第4号)

逆に言えば、「週の所定労働時間が20時間以上」かつ「31日以上の雇用見込みがある」契約であれば、派遣社員であっても雇用保険への加入対象になります。この2条件のどちらかに当てはまらない短期・短時間の仕事だけを繰り返している場合、雇用保険には入れません。

雇用保険に入っていない期間は、その仕事を辞めても失業保険(基本手当)の受給資格にはつながりません。「派遣でいろいろな仕事を短期でつないできたが、いざ辞めたときに失業保険がもらえなかった」という状態を避けるには、契約のたびにこの2条件を満たしているかを確認しておく必要があります。

なお、2024年に成立した改正雇用保険法により、2028年10月からは週20時間の要件が「週10時間」まで広がる予定です(施行日は複数の社労士事務所の解説で一致して確認できた。詳細な適用条件を定める政省令は2026年9月時点でまだ制定されておらず、厚生労働省の公式ページ上でも確認できなかった。2028年が近づいた時点で最新情報を確認してください)。

失業保険をもらいながら派遣で働くとどうなるか

すでに失業保険(基本手当)を受給中、またはこれから受給しようとしている人が派遣で働く場合、注意点が2段階あります。

まず、厚生労働省のQ&Aには次の記載があります。

「雇用保険の被保険者となっている期間(原則週の所定労働時間が20時間以上、31日以上の雇用見込みがあるもの)」に該当する場合は、実際に仕事をしていない日も含めて「就職」している期間とされますので、雇用保険(基本手当)を受給することはできません。

つまり、週20時間以上・31日以上見込みの派遣契約に入ると、その時点で「就職」扱いになり、基本手当は打ち切られます。 代わりに、一定の要件を満たせば再就職手当の対象になる場合があります。ハローワーク(厚生労働省)の案内によれば、再就職手当は「雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用であること」「基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あること」など複数の要件をすべて満たす必要があり(厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所の案内資料で確認、2026年9月確認)、個別事情によって判定が変わるため、ハローワークへの確認が必要です。

一方、週20時間未満・31日未満の短期・単発の仕事(アルバイト的な派遣も含む)であれば「就職」扱いにはならず、基本手当を受給しながら働けます。ただし、この場合も1日ごとの就労を「失業認定申告書」に正直に申告する義務があり、無申告での就労は不正受給になります。(1日あたり何時間働くと当日分が不支給になるかという具体的な時間の基準は、複数の民間サイトで「1日4時間」という説明が見られますが、厚生労働省の公式ページ上でこの時間数を直接確認することはできませんでした。正確な扱いは居住地を管轄するハローワークに確認してください。)

いずれにしても、派遣で働き始める前に、その契約の労働時間と期間をハローワークに伝えて相談するのが、あとから不正受給を疑われないための一番確実な進め方です。

契約が途切れると社会保険はどうなるか

登録型派遣で契約と契約の間に空白期間ができると、その空白の間は派遣会社との雇用契約自体が存在しないため、健康保険・厚生年金の被保険者資格も一度失います(健康保険法第36条は「その事業所に使用されなくなったとき」の翌日に被保険者資格を喪失すると定めており、条文で確認済み。厚生年金保険法にも同趣旨の規定があります)。

資格を失った期間は、自分で次のいずれかに切り替える必要があります。

選択肢 内容
国民健康保険・国民年金への切り替え 市区町村の窓口で手続きする。空白期間が短くても手続きは必要
前の会社の健康保険の任意継続(在職中に社会保険に入っていた場合) 退職日の翌日から20日以内に申請すれば、最大2年間、退職時の健康保険を任意継続できる制度がある(全国健康保険協会の公式ページで確認、2026年9月確認)。ただし任意継続の保険料は会社負担分が無くなり全額自己負担になるため、国民健康保険と比較したうえで選ぶ必要がある
家族の扶養に入る 収入要件を満たせば、配偶者や親の社会保険の扶養に入れる場合がある

空白期間を放置すると、無保険の状態で病院にかかることになったり、国民年金の未納期間ができたりします。 次の派遣契約が決まっているかどうかにかかわらず、契約が切れた時点で一度、社会保険がどうなっているかを確認する習慣を持つほうが安全です。

派遣登録から就業までの流れ

初めて派遣登録をする場合、一般的な流れは次のとおりです。

  1. 派遣登録する — 派遣会社に登録し、希望条件(職種・勤務地・勤務時間)を伝える
  2. 求人紹介を受ける — 条件に合う仕事を紹介される。この段階で雇用期間・週の労働時間が分かる
  3. 雇用契約を結ぶ — 就業条件明示書などで、契約期間・労働時間・社会保険/雇用保険の加入見込みを確認する
  4. 就業を開始する — 実際に派遣先で働き始める
  5. 社会保険の加入判定 — 契約内容が加入条件(2ヶ月超・週20時間以上など)を満たしていれば、派遣会社が手続きを行う

このうち3の段階で、「この契約は社会保険・雇用保険の対象になりますか」と派遣会社の担当者に直接聞いておくことが、後から「入れると思っていたのに入っていなかった」という食い違いを防ぐ一番簡単な方法です。

次にやること

まず、現在受給中(または受給予定)の失業保険があるかを確認し、派遣の仕事に応募する前に居住地を管轄するハローワークへ「この契約(週の労働時間・期間)で働くとどう扱われるか」を相談してください。そのうえで派遣会社に登録する際は、紹介された案件ごとに雇用期間と週の労働時間を確認し、社会保険・雇用保険の加入見込みを担当者に直接確認することが、あとから困らないための一番の近道です。


※本記事は2026年9月時点の制度整理です。健康保険法・厚生年金保険法・雇用保険法にもとづく一般的な加入条件を記載していますが、個別の契約が加入対象になるかどうかは契約内容によって変わるため、必ず派遣会社の担当者、または居住地を管轄するハローワーク・年金事務所にご確認ください。心身の不調がある場合は、手続きより先に医師・産業医にご相談ください。

出典 - 雇用保険法第6条(適用除外)の全文を確認。「週20時間未満」「31日以上の雇用見込みがない」場合は適用しない旨を条文で確認済み(2026年9月確認) - 健康保険法第3条第1項第9号の全文を確認。4分の3基準・短時間労働者への適用要件の枠組みは条文で確認できたが、具体的な数値(週20時間・月額8.8万円など)は号の細目(イ〜ハ)にあり、今回参照した条文テキストでは直接確認できなかったため、厚生労働省の公式ページで数値を確認(2026年9月確認、https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/jugyouin/taisho/ ) - 企業規模要件の段階的引き下げのうち、2016年10月:501人超は厚生労働省・日本年金機構の公式ページで確認(2026年9月確認、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/2810tekiyoukakudai.html 、https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/tanjikan.html )。2024年10月:51人超(現行基準)は厚生労働省の適用拡大特設サイトで確認(2026年9月確認、https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/jugyouin/taisho/ )。2022年10月:101人超は複数の社労士事務所・給与計算サービスの解説サイトで確認したが、厚生労働省・日本年金機構の公式ページ上でこの中間段階の人数を直接確認することはできなかった(2026年9月確認) - 厚生労働省「Q&A労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)」(2026年9月確認、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139508.html ) - 再就職手当の支給要件(雇用保険の被保険者資格を取得する条件での雇用であること、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることなど)は、ハローワーク(厚生労働省・都道府県労働局・公共職業安定所)の案内資料で確認(2026年9月確認、https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/saishuushokuteate.pdf ) - 2028年10月からの雇用保険適用拡大(週20時間→週10時間)は、2024年成立の改正雇用保険法による予定として複数の社労士事務所の解説で施行日が一致して確認できた(2026年9月確認)。詳細な適用条件を定める政省令は2026年9月時点で未制定であり、厚生労働省の公式ページ上でも確認できなかった - 失業認定申告書への就労申告義務、1日あたりの就労時間による基本手当の扱いは、厚生労働省Q&Aで「就職」とみなされる基準(週20時間以上・31日以上見込み)は一次情報で確認済みだが、「1日4時間」という具体的な時間基準は民間サイトでの説明にとどまり、厚生労働省の公式ページ上での直接確認はできていない(2026年9月確認) - 健康保険の任意継続制度(退職日の翌日から20日以内の申請、最大2年間)は全国健康保険協会の公式ページで確認(2026年9月確認、https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/sb3270/ )

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退職届を受け取る側に長くいて、そのあと自分が出す側になりました

人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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