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訓練前キャリアコンサルティングとは

この記事の結論
  • 訓練前キャリアコンサルティングは、特定一般・専門実践教育訓練給付金を受けるために受講開始前に済ませておく必要があるとされる面談で、キャリアコンサルタントと一緒にジョブ・カードを作成しながら「その講座を受ける目的」を整理する場(厚生労働省の制度説明による一般的な理解。根拠条文・様式名の詳細は本文の出典欄を参照)
  • 受ける窓口は主にハローワークだが、地域によっては「キャリア形成・学び直し支援センター」等の専門窓口を案内される場合もあり、どちらで受けられるかは管轄によって異なる可能性がある
  • 一般教育訓練給付金にはこの面談は原則不要
  • 予約が埋まっていることがあるため、講座を決めたらすぐに管轄のハローワークへ電話するのが確実
ぜんたいの流れ
  1. 1講座を決める
  2. 2ハローワークに電話
  3. 3面談を予約
  4. 4ジョブ・カードを準備
  5. 5面談を受ける
  6. 6受給資格を確認
この記事の内容
  1. 結論:誰が対象で、どこで受けるか
  2. 訓練前キャリアコンサルティングとは何か
  3. 対象になるのはどの給付金か
  4. どこで受けるか
  5. 予約の取り方と当日の流れ
  6. 面談で何を聞かれるか
  7. 実体験について、正直に書きます
  8. 次にやること

教育訓練給付金を使って講座を受けたいが、「訓練前キャリアコンサルティング」という聞き慣れない手続きが必要らしいと知って、何をすればいいか分からない人向けの記事です。 結論から言うと、これはハローワークなどの窓口でキャリアコンサルタントと面談し、ジョブ・カードを一緒に作成する手続きです。この記事では、対象になるのは誰か、どこで受けられるか、当日は何をするかを整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 「訓練前キャリアコンサルティング」という言葉を初めて聞いて、何をされるのか分からず不安
  • 予約すればいいのか、いきなり窓口に行けばいいのか分からない
  • 面談の前に何を準備すればいいのか分からないまま日にちだけ過ぎていく

結論:誰が対象で、どこで受けるか

論点 結論 根拠・理由
何をする手続きか キャリアコンサルタントとの面談+ジョブ・カードの作成 講座を受ける目的や職務経歴を整理し、受給資格確認の材料にするため
誰が対象か 特定一般・専門実践教育訓練給付金を使う人 一般教育訓練給付金は不要(区分の詳細は別記事を参照。厚生労働省「教育訓練給付金の支給申請手続きについて」・雇用保険法施行規則第百一条の二の六第二号)
どこで受けるか 管轄のハローワーク、または「キャリア形成・リスキリング支援センター」 厚生労働省公式ページに両方の窓口が案内されている。どちらに案内されるかの基準は(一次情報は確認できず)
いつまでに動くべきか 講座を決めたその日のうちに電話 面談は予約制で、希望日に埋まっていることがある
ここが要点

この記事の一番の要点は「訓練前キャリアコンサルティング=落とすための審査ではなく、ジョブ・カードを一緒に作る面談」だということです。何を聞かれるか分からず身構えるより、必要な準備を先に済ませておくほうが、当日は楽になります。

訓練前キャリアコンサルティングとは何か

訓練前キャリアコンサルティングは、教育訓練給付金のうち特定一般教育訓練給付金・専門実践教育訓練給付金を受けようとする人が、受講を始める前にハローワークまたは「キャリア形成・リスキリング支援センター」(厚生労働省委託事業)でキャリアコンサルタントと面談し、その内容をもとに「ジョブ・カード」という書類を作成する手続きです(厚生労働省「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」の添付書類として、雇用保険法施行規則第百一条の二の十二・第百一条の二の十三に規定されています。条文上の正式名称は「職務経歴等記録書」(職業能力開発促進法第十五条の四第一項)で、一般に「ジョブ・カード」と呼ばれています)。

ジョブ・カードには、これまでの職務経歴・保有資格・受講しようとしている講座を選んだ理由・受講後にどう活かしたいかといった内容を記入します。面談は、この記入を一人で抱え込まず、キャリアコンサルタントと一緒に整理していく場という位置づけです。

ここが要点

「訓練前」という言葉のとおり、この面談は受講を始める前に済ませておく必要があります。特定一般・専門実践教育訓練給付金は、受講開始日の14日前までに、この面談を踏まえたジョブ・カード(職務経歴等記録書)を添えた受給資格確認票をハローワークに提出しなければなりません(雇用保険法施行規則第百一条の二の十二第1項・第百一条の二の十三第1項)。この期限は令和6年(2024年)4月1日の改正で、それまでの「1ヶ月前まで」から短縮されたものです。書類提出そのものより前に面談を終えている必要があるため、講座を決めたら早めに動き始めることが重要です。

対象になるのはどの給付金か

教育訓練給付金には3つの区分があり、訓練前キャリアコンサルティングが必要かどうかは区分によって異なります。

区分 訓練前キャリアコンサルティング
一般教育訓練給付金 不要(受講開始前1年以内に受けた場合は、その費用[上限2万円]を給付対象にできる任意の位置づけ)
特定一般教育訓練給付金 必要
専門実践教育訓練給付金 必要

出典:厚生労働省 教育訓練給付制度の説明ページ、雇用保険法施行規則第百一条の二の六第二号(一般教育訓練)・第百一条の二の十二第1項・第百一条の二の十三第1項(特定一般・専門実践)。

自分の講座がどの区分に当たるかは、講座の運営元(スクール・学校)に確認するか、厚生労働省の「教育訓練給付金講座検索システム」(https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/)で確認できます。区分ごとの給付率・上限額の違いは、教育訓練給付金とはで整理しています。

どこで受けるか

訓練前キャリアコンサルティングを受ける窓口は、居住地または勤務地を管轄するハローワークか、「キャリア形成・リスキリング支援センター」(厚生労働省委託事業)のどちらかです。厚生労働省の公式ページには、この2つの窓口が並記されており、対面のほかオンラインでの実施にも対応しています(出典:厚生労働省「教育訓練給付金(手続の流れ)」、キャリア形成・リスキリング推進事業公式サイト)。

どちらの窓口に案内されるかについて、地域一律の基準を示した公的資料は見当たりませんでした。厚生労働省・各労働局のページを確認しましたが、「ハローワークとキャリア形成・リスキリング支援センターのどちらでも受けられる」という案内にとどまり、使い分けの基準までは公表されていないようです(一次情報は確認できず)。

ここが要点

「どこで受けられるか」を自己判断で決めず、まずは管轄のハローワークに電話し、「特定一般(または専門実践)教育訓練給付金を使いたいので、訓練前キャリアコンサルティングを受けたい」と伝えるのが確実です。窓口が別にある場合は、その電話でハローワーク側から案内されます。

予約の取り方と当日の流れ

一般的な流れは、次のようになると理解しています。

  1. 管轄のハローワークに電話するか、「キャリア形成・リスキリング推進事業」の公式サイトから予約する。 電話・Webのどちらの窓口からも予約できます(出典:キャリア形成・リスキリング推進事業公式サイト)。
  2. ジョブ・カードを面談当日までに記載しておく。 厚生労働省委託事業の案内によれば、面談当日までに自分でジョブ・カードを記載しておくのが標準的な流れです(出典:キャリア形成・リスキリング推進事業公式サイト「訓練前キャリアコンサルティング」)。
  3. 面談を受ける。 職務経歴、講座を選んだ理由、受講後のキャリアプランなどを話します。
  4. 受給資格確認に必要な書類を提出する。 面談の結果とジョブ・カードが、受給資格確認の材料の一部になります。

持ち物として確認できたのは、ジョブ・カード4種類の様式(印刷したもの)、印鑑(シャチハタは不可)、朱肉、筆記用具(黒のボールペン。消せるペンは不可)です(出典:キャリア形成・リスキリング推進事業公式サイト)。これに加えて、受給資格確認票の提出時には運転免許証などの本人確認書類が必要です(雇用保険法施行規則第百一条の二の十二第1項第2号)。これ以外に個々のケースで追加の持ち物が必要になる場合もあるため、予約の際にあわせて確認しておくと二度手間になりません。

面談で何を聞かれるか

制度の説明としては、次のような内容を整理する面談だと理解しています。

  • これまでの職歴・保有資格
  • なぜその講座を選んだのか、講座で何を身につけたいか
  • 受講後、どのように仕事に活かすつもりか
ここが要点

厚生労働省・キャリア形成・リスキリング推進事業のいずれの公式資料にも、この面談に合否基準がある、あるいは不合格になるケースがあるという記載は見当たりませんでした。この面談はジョブ・カードという書類の作成を支援する位置づけであり、受講者を選別する試験ではないと理解できます(一次情報は確認できず)。とはいえ「受講する理由が説明できるか」は見られている可能性があるため、講座を選んだ理由・受講後にどう働きたいかは、面談前に自分の言葉で整理しておくと当日スムーズです。

実体験について、正直に書きます

私の場合

正直に書きます。私自身は2026年6月末に前職を会社都合で退職し、離職後にハローワークで求職者給付(失業保険)の手続きは行いましたが、教育訓練給付金を利用した経験はなく、この記事のテーマである訓練前キャリアコンサルティングも受けたことがありません。そのため、この記事に書いた面談の流れや持ち物は、実際に自分で経験した内容ではなく、制度として一般に説明されている内容を整理したものです。

ハローワークの窓口自体は、失業保険の手続きで何度か通った経験があります。その際、来訪目的を伝えると担当窓口へ案内される流れだったので、訓練前キャリアコンサルティングについても、まず総合窓口で「特定一般(または専門実践)教育訓練給付金を使いたい」と伝えるところから始まる可能性はあると思いますが、これは失業保険の手続きでの経験からの推測であり、訓練前キャリアコンサルティングの窓口対応そのものを経験しての感想ではありません。

次にやること

まず、検討している講座がどの区分の教育訓練給付金の対象かを講座の運営元に確認し、特定一般・専門実践に該当する場合は、受講開始日の14日前までに受給資格確認の手続きが終わるよう、その日のうちに管轄のハローワークへ電話するか「キャリア形成・リスキリング推進事業」の公式サイトから訓練前キャリアコンサルティングの予約を取ってください。 窓口の使い分けや持ち物の詳細、予約から面談までにかかる期間の目安は、地域や講座によって差がある可能性があるため、この記事の内容を鵜呑みにせず、電話の際にあわせて確認してください。申請全体の流れは教育訓練給付金の申請手順で整理しています。

退職後で心身の負担が大きく、退職の手続き自体がまだ終わっていない場合は、先にそちらを片付けてから講座の検討に進むほうが、落ち着いて手続きできます。


※本記事は2026年9月時点の一般的な情報整理と、筆者個人の体験に基づくものです。訓練前キャリアコンサルティングの実施窓口・持ち物・面談内容などの詳細は制度改正や地域差が入りやすいため、この記事だけで判断せず、必ずハローワークまたは厚生労働省の公式情報でご確認ください。個別の状況による判断が必要な場合は、ハローワークの窓口にご相談ください。心身の不調がある場合は、医師・産業医にご相談ください。

出典 - 雇用保険法施行規則 第百一条の二の六・第百一条の二の十二・第百一条の二の十三(手元の法令全文で確認。2026年9月1日確認) - 職業能力開発促進法 第十五条の四第一項(「職務経歴等記録書」の根拠。厚生労働省委託事業サイトで名称の対応を確認。2026年9月1日確認) - 厚生労働省「教育訓練給付金(手続の流れ)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku_00014.html(2026年9月1日確認) - 厚生労働省「教育訓練給付金の講座指定について」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku_00001.html(教育訓練給付金講座検索システムのURL根拠。2026年9月1日確認) - マイジョブ・カード(厚生労働省)「求職者の方へ」 https://www.job-card.mhlw.go.jp/guidance/jobseeker(2026年9月1日確認) - キャリア形成・リスキリング推進事業(厚生労働省委託事業)「訓練前キャリアコンサルティング」 https://carigaku.mhlw.go.jp/icc/ccformmenu/ccform2-flow/(2026年9月1日確認) - 埼玉労働局(厚生労働省)教育訓練給付制度の案内ページ https://jsite.mhlw.go.jp/saitama-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/koyou_hoken/kyouiku-kunren-kyufu.html(2026年9月1日確認) - 受給資格確認票の提出期限が「1ヶ月前まで」から「14日前まで」に緩和された令和6年4月1日の改正内容は、上記の雇用保険法施行規則の条文と、社会保険労務士向け解説記事の内容が一致することを確認済み

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人を採用し、辞めていく人を見送る立場に長くいました。退職代行から電話を受けたこともあります。そして自分が辞める番になり、失業保険の申請・ハローワークでの手続き・健康保険の切り替え・住民税の直接納付・保育園の継続手続きまで、すべて自分で通りました。両側を見た人間が書いています。「代行を使ったら会社はどう思うのか」に答えられるのは、受け取ったことがあるからです。

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